SONY α7Cで千葉 鋸山山頂駅 展望台で初のダイヤモンド富士を撮影してきました
みなさん。こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。2021年2月に初めてのミラーレス一眼レフカメラSONY α7Cを購入してから早2年半が経過しました。ブログにはあげられていないのですが、富士山や皆既月食・夜景・花火・歩くガンダムなど、いろいろな場所に行って撮影を楽しんでいます。
α7cを購入したキッカケの記事はコチラから
今後は、その時その時の撮影した状況や実際に撮った作例などもアップしていこうと思っています。
その第1弾として今回は、千葉の鋸山へ初のダイヤモンド富士の撮影にチャレンジしてきました。
上の写真を見て頂ければ判りますが、今回のダイヤモンド富士の撮影は失敗に終わっています(汗)結果的には失敗ですが今回、鋸山でのダイヤモンド富士撮影にあたり、いろいろ思うところや仕入れた情報もありますので備忘録を含めシェアしたいと思います。
ダイヤモンド富士が見られる時期の確認は国土交通省のHPで確認
うるう年の関係で日出・日没の時刻は同じ場所・同じ日付でも年によって若干異なります。ダイヤモンド富士が見られる日付も1~2日程度の誤差が出てしまいます。
鋸山山頂へ行く方法
今回、鋸南町にある鋸山へ登り、ダイヤモンド富士の撮影を敢行するわけですが、まず頂上へどうやって行くかを考えます。
カメラ機材を抱えて徒歩で登るのは正直、しんどいので①の徒歩と②の車+徒歩は今回は無し。残るは③の有料道路と④のロープウェーですが、営業時間が気になります。
8月に鋸山山頂でダイヤモンド富士が見られるのは18:04分頃ですが、③の有料道路の営業時間は8:30〜16:30。④のロープウェーは営業時間が9:00〜17:00までと、どちらもダイヤモンド富士が見られる時間には営業が終わっています。
鋸山山頂行きロープウェーは8月22日〜8月25日までは営業を延長!?
どうしようかと思案しながら、鋸山ロープーウェーのHPを覗いてみると8月22〜25日までは営業時間が19:30まで延長されていることに気づきます。
どうやら鋸山山頂からダイヤモンド富士が見られる時期に合わせて夜間特別営業を行ってくれているらしい。
この特別営業が毎年のことなのかは定かではありませんが、今回はロープウェーで山頂まで登り、ダイヤモンド富士の撮影に臨む事にしました。
鋸山〜富士山間の天気(雲)の状態をチェック!!
鋸山から富士山までは直線距離にして約100km。当然、その間に雲がかかってしまってはダイヤモンド富士を観測することはできなくなってしまします。
せっかく現地まで行ったのにダイヤモンド富士どころか、富士山の影も形も見ることが出来なかったなんてケースも有りえます。 覚悟の上で行くなら問題無いですが、出来れば無駄足はしたくありません。
windy.comで雲の状態をチェック
windy.comは雲の動きをマップ上で確認できる便利なサイト。 風速や雷・雨・温度等、いろいろな情報を取得することができるサイトですが、今回は雲の動きに関してのみ簡単に説明しておきます。 無料版は3時間おきの情報しか見られない為、リアルタイムでの確認には向きませんが、大体の雲の状況を把握することができます。
白・青・緑はダイモンド富士を撮影るには危険ゾーンとなりますが、無料版は3時間ごとの情報の為、もう少し視覚的に判断できる情報が欲しいと思いました。
ライブカメラを使って実際の状況を確認
実は富士山を見られるライブカメラはいたる場所に設置されています。その位置を地図上で確認出来るのが『富士山 Live Camera地図』です。
地図上の丸い点をクリックすれば、その地点からの現在の富士山の様子を見ることができます。
鋸山山頂でのダイヤモンド富士撮影は1日遅れの8月25日…
ネットを調べると鋸山山頂から今年の8月にダイヤモンド富士を見られるのは8月24日。
でもwindy.comや富士山の見えるライブカメラを見ると鋸山のある千葉側は晴れているものの、富士山のある静岡やその間にある神奈川方面は厚い雨雲がかかっています。
今回の撮影の為に24日・25日は予定を空けていたので、1日待ってみることに。
翌日の25日の天気予報は千葉・神奈川・静岡は晴れ。ライブカメラ上では富士山側に少し雲がかかっていましたが『予定も空けているし今後の撮影の経験にもなる』と考え、車を鋸山へ向けて走らせます。
車を走らせて鋸山ロープウェーのすぐ近くまでやってきました。ダイヤモンド富士を撮影するには少し時間があるので食事やお土産を購入できる『the Fish』で一休み。
観光向けなので少し値は張りますが、美味しい海鮮が食べらるので興味がある方は立ち寄ってみても良いかもしれません。
ちなみに『the Fish』から鋸山は目と鼻の先。矢印付近にチョコっと見えているのが目的地である鋸山山頂駅。
休憩を終えて車を走らせること数分でロープウェー乗り場に到着しました。
まずはロープウェーのキップ購入の為、券売所へ。大人は片道650円・往復1200円。当然、帰りもロープウェーで降りてくるので往復券を購入。
現在の時刻は16時50分なのでダイヤモンド富士が見られるまでには、まだ1時間程あります。
時刻表を確認すると15分おきに発車しているようなので、一度車に戻ってカメラの準備をしてから17時15分のロープウェーに乗車することにしました。
平日のせいかロープウェーに乗車しているのは私以外は3人だけ。海を眺めながら空中散歩を楽しみます。この時、空が眩しくて気が付きませんでしたが写真左側に、薄っすらと富士山が見えています。
千葉側から見る富士山は日中の明るい時間帯は空が白んでいて、その姿を確認するこができるのは稀なこと。
冬場の空気の澄んでいる時には日中帯でもハッキリと見えることはありますが、この時期は日が落ちて富士山の反対側に太陽が沈み始めると次第に、その姿を現し始めることが多いです。
鋸山山頂駅へ到着!! 撮影場所を決める
鋸山山頂駅に到着後、ダイヤモンド富士を撮るのに最適な場所としてネット挙がっていた『十州一覧台』へ向かいます。
ところが、『十州一覧台』へ向かうルートはロープが張られていて先に進むことが出来ませんでした(汗)
あとで聞いた話だと、この先は日が落ちると真っ暗になってしまう為、お寺側から管理の人がやってきて15:00に閉鎖されるとのこと。今回はロープウェーで登って来ましたが、徒歩ルートで『十州一覧台』を目指しても、やはり同時刻に全ての門が閉鎖されて入ることは出来ないらしい。(十州一覧台へ行けるルートは3ヶ所ある)
ということは『十州一覧台』でダイヤモンド富士を撮影することは、いつ来ても不可能ということになります。
嘆いても仕方ないので別の撮影場所を探すことにしました。
最初に目をつけたのが『十州一覧台』に一番、近い鋸山山頂の看板が立っているこちら。1段高くなっているので見晴らしも良さそう。
でも、他の観光客の方が、この看板をバックに撮影する迷惑になってしまうので却下。
次に考えたのが鋸山山頂駅の屋上。地面もコンクリートで安定していると思いますが、ロープウェーのゴンドラが発着する際に微妙に揺れたりするかもしれないので、こちらも候補から外しました。
最終的に選択したのが看板と鋸山山頂駅の間にある、このスペース。看板や双眼鏡など、人の立ち寄りそうな場所から少し離れているので落ち着いて撮影を楽しめそう。
ダイヤモンド富士の撮影に使用したカメラ機材を紹介
フルサイズカメラ α7C
カメラは冒頭でも触れたα7Cを使用。最近、動画用にZV-E1も追加購入しましたが、写真を撮るなら2420万画素あるこのα7Cが私が現在、所有している中では一番、高解像度のカメラ。
世界最小フルサイズカメラとして登場しただけにコンパクトさが魅力です。小さなボディですが、フルサイズなので写りもかなり良く、満足のいく写真を撮れています。
ちなみに上の写真はZV-E1で撮影しています。こちらは1290万画素機なので、少し解像感の無い写真になっていますが、暗所に強い動画専用機なことを考えれば仕方ありません。
トリミングさえしなければ何とか使用に耐えれるレベルといったところでしょうか。
ズームレンズ FE 70-200mm F2.8 GM OSS II(SEL70200GM2)
ダイヤモンド富士を撮影するためにα7Cのレンズとして選んだのはFE 70-200mm F2.8 GM OSS II(SEL70200GM2)。
以前、初めて購入したズームレンズFE 24-105mm F4 G OSS(SEL24105G)を使って久津間海岸から富士山を撮影したことがあるのですが『あともう一歩、寄りたい!!』と思うことが何度もありました。
また、月の撮影をした時にも『105mmでは全然、焦点距離が足りない!!』という苦い経験から思い切って、こちらのレンズを購入しました。
使ってみた感想は同じα7Cを使用しているのに、解像度が一段上がったような錯覚を起こす程、美しい写真が出てきて満足感の高いレンズといえます。
このレンズを使って数キロ離れた場所から花火を撮影したこともあるので機会があったら、そちらも記事にしたいと思います。
レンズの焦点距離をアップできるテレコンバーター
また、このレンズは純正の×1.4と×2.0のテレコンバーターを装着できるので別途購入すれば200mmの1.4倍・2.0倍まで焦点距離を伸ばすことができるのも嬉しい。
三脚 Leofoto 『Mr.Q LQ-284C』
私の風景写真撮影にかかせないのが、しっかりとカメラを固定できるLeofotoというメーカーの三脚の存在。ネットでいろいろと調べながら何度かの失敗を経て、たどり着いたのが、この『Mr.Q LQ-284C』という三脚。
私が三脚に必要だと考える『安定性』『高さ』『重量』『収納性』『材質』等の項目を高いレベルで実現している製品がこの『Mr.Q LQ-284C』。
この三脚を使うことで今までよりもクオリティの高い写真や映像を撮影することができるようになりました。
Mr.Q シリーズは足の最大経の太さが32mmと28mmの2種類から選択できるのですが、私はコンパクトな28mmをセレクト。
大は小を兼ねると言いますが、持ち運びも楽だしカメラの安定性・高さ位置にも現状は困っていないので、小さい方を選んで正解でした。
今回は太陽が富士山の反対側へ沈んでいく様子をタイムラプスとして収めようと思っているので、この三脚は、とても重要なアイテム。
人生初のダイヤモンド富士撮影に挑む 構図や設定値は?
時刻は17:34。太陽が富士山山頂付近にかかる時間までは、まだ30分の猶予があります。
そこでまずは試し撮りをしてみます。
ISO感度は100、焦点距離はSEL70200GM2レンズの最も広角側の70mm、F値:22、SS:1/250という設定で撮影。
ダイアモンド富士の撮影は、基本的には最小絞りにするという話を聞いたことがあるので、このレンズの最小値であるF22に設定値を合わせてみました。
F値を絞りすぎると回折現象が起こり解像度の低下が起きたりするらしいですが、写真を見る限り、そういった印象は受けません。
試し撮りとしての撮影ですが、太陽の光が海に照らされて海面に光の道が出来ている光景は何とも言えず美しい。
でも、この焦点距離では富士山が小さすぎるので、今度は最大望の200mmに切り替えて撮影してみましょう。
望遠側(200mm)にすると、ここまで寄ることができました。でも、被写体となる場所が明るいせいか、白飛びしまうのでシャッタースピードを1/250から1/400へ変更して撮影。
小さかった船が、こんなに大きく写っています。富士山の大きさもダイヤモンド富士を撮影するには申し分ありません。
でも富士山が画面の右に寄ってしまっているのでダイヤモンド富士を撮影する構図としてはいただけないので、また修正します。
余談ですが、ここまで寄って初めて『海→陸→海→雲→富士山』と段々になっている事に気づきました。
近くに見える陸は、おそらくは三浦半島だと思われます。その手前の海面には雲の影が映り込んでいることから、三浦半島の前・後に別々の雲がかかっているのでしょう。
200mmの望遠レンズでないと気が付かなかった事でしたが、そういった気付きがあるのは、実に面白い。
さて話を戻しましよう。
富士山を中央付近に移動させました。よく見ると富士山の下にかかる雲が面白い動きをしています。タイムラプスにするなら、それらも入れたくて焦点距離を141mmに変更。
焦点距離を141mmにしてみましたが、どうもしっくりこないので、さらに102mmへ変更してみました。これで雲の流れを感じつつダイヤモンド富士の撮影に望みます。
ですが、ここで、痛恨のミスをしてしまいました(汗)
富士山を中心に持ってきていたつもりでしたが、少し左に寄っています。言い訳になりますが、富士山山頂に日が沈もうとしている、この時間帯は太陽の位置が真正面に来る為、かなり眩しいんです。
液晶を見ながら構図を決めていたのですが、それが仇になってしまいました。せっかく良い三脚を用意してきたのに素人丸出しですね(汗)
タイムラプス用にインターバル撮影設定
次にインターバル撮影の設定をします。α7Cには一定間隔で繰り返し撮影を行うインターバル撮影という機能があります。 この連続した写真をつなぎ合わせて使えば動きのある物体の軌跡を滑らかな動画にすることができます。いわゆるタイムラプスというやつです。
最初は撮影間隔を7秒に設定。ですが、太陽が山陰に沈む瞬間というのは意外に早くシャッターチャンスを逃す可能性もあるので間隔を5秒に変更しました。
最終的な詳しい設定は下記に記載しておきます。
設定項目・レンズ | 設定値・レンズ |
設定 | マニュアル |
ISO値 | 100 |
焦点距離 | 102mm |
F値 | 22 |
SS(シャッタースピード) | 1/400 |
ホワイトバランス | 日陰 |
撮影間隔 | 5秒間隔 |
レンズ | SEL70200GM2 |
鋸山山頂駅から撮るダイヤモンド富士(一日ズレ)タイムラプス作例
撮影した写真からFinal Cut Proを使ってタイムラプスを作成してみました。
ご覧のように太陽の沈む位置が、だいぶ左にズレてしまっています。正直、たった1日遅れただけで富士山の頂点から太陽1個分もズレて日が落ちるのにはビックリしました。
今回の撮影ではダイヤモンド富士撮影という点においては失敗といえるでしょう。でも、オレンジ色に輝く空。ゆっくりと流れる雲。太陽が海面に反射して出来た光の道。そして遠くにそびえる富士山を幻想的な雰囲気で写真に収められたのは収穫でした。
今回の撮影での疑問と反省点
今回のダイヤモンド富士撮影は17:46〜18:00までの約15分間で146枚ほどの写真を撮影しました。ネットでの情報では今年、鋸山でダイヤモンド富士が見れる時間帯は18:04頃となっていましたが、富士山の影に太陽が完全に隠れた時間は17:59でした。
この5分程度の差は毎年、誤差があるものなのか、それとも1日遅れで撮影をしに来たのが理由かは不明。もしかしたらネットで掲載されている情報は、うるう年を考慮して日没を計算した時刻ではないのかもしれません。来年以降、また来ることが出来れば、太陽が沈む時間について比較してみたいと思います。
最後に反省点です。撮影日が1日遅れになってしまったのは天候の条件もあるので仕方が無いことと諦められます。
ですが、三脚でカメラを固定しているにもかかわらず、富士山を真ん中に捉えられていないというのは、私の怠慢に他なりません。あまりにも景色が良かったとはいえ、ここは反省が必要そうです。
いろいろ疑問点や反省点はありますが、今回は概ね満足の行く撮影でした。100%満足のいく写真は撮れませんでしたが、だからこそ、また来る楽しみができました。 たとえ満足がいく写真が撮れても自然の風景はいつも同じではありません。いろいろな表情が見れるからこそ『見に行く楽しみ』『撮る楽しみ』があるのだと思います。
余談ですが、太陽が富士山の影に隠れた後はマジックアワーを見ることができます。こちらもとても美しい景色なので、もし訪れる機会があれば日が暮れた後も、少し残ってみるのがオススメですよ。
ダイヤモンド富士が見られる場所と日時を調べられる『富士ともマップ』
後日、いろいろと調べていて日付を入力するだけでダイヤモンド富士を見られる位置を教えてくれる『ふじともマップ』というサイトを発見しました。
『ふじともマップ』で確認すると2023年8月に鋸山山頂駅でダイヤモンド富士を見られたのは8月23日だということが判りました。
私が撮影しに行ったのが8月25日なので、こちらのサイトの情報が正確だとすると2日遅れでの撮影だったことになります。
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