いよいよ『2代目 しらせ 』の船内へ潜入!!
みなさん、こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。前回は『2代目しらせ( 5003)』の見学に訪れて大さん橋にある送迎デッキから『しらせ』の外観を紹介させていただきました。送迎デッキからは『しらせ』の甲板と同じくらいの目線にあるので普段あまり目にすることの無い位置からの『しらせ』が見られて大興奮してしまいました。
【参考記事】[0205] 『南極観測船 しらせ』を見学に行こう!!『その1』大さん橋 送迎デッキから見る、しらせに大興奮!!
今回は興奮冷めやりませんが『しらせ』船内へ潜入し中の様子をじっくり紹介させていただきます。
まずは一旦、大さん橋から外へ出て『しらせ見学会』の入り口へ回り込みました。思っていたよりも距離がありますが、混んでいる日だと、この通路も人で埋まってしまうのかもしれません。
さあ近づいてきました。ここら辺に来るとカメラを取り出し写真撮影している人もチラホラ。私も負けずにシャッターを切ります。
『しらせ』の乗艦タラップの直前で下からエグルように艦橋を撮影。船の艦橋ってこの角度から見るとメッチャ格好良い。ちなみにタラップの手前にボディーチェックする場所が設けられています。さすが現役で海上自衛隊が運用する船だけのことはあります。
さあ、いよいよ乗艦。じっくりと噛みしめながらタラップを登っていきます。タラップの途中にいる自衛官の方は『ようこそ』とでも言わんばかりの笑顔で出迎えてくれました。
この暑い中、立っているだけでも辛そうなのに本当にお疲れ様です。
飛行甲板では南極の石や氷が見れる
飛行甲板へ上がると何やら人だかりができていたので行ってみると、そこには南極の石が展示されていました。物珍しいのか見学している方々が皆さん手を触れて感触を確かめています。
現在は環境保護を目的として植物や石などの持ち帰りは禁止されているので貴重といえば貴重。そして、おそらく一生、南極に行くことは無いだろう私もせっかくなので触ってみました。
触った感触は、そこらにある石と代わり映えはありませんが、これが南極の石だと思うとゴツゴツしているのに波打つようにうねっている様も自然が創った芸術作品のように感じてしまいます。
さらに多くの人が集まっていたのが『南極の氷』です。南極の氷は雪が降り積もり圧縮されて凍ったもの。元は雪なので多くの空気が含まれていて氷の中にはたくさんの気泡が入っています。
この気泡は何千・何億年前の空気を含んいるので、お酒などに入れてノスタルジックな気分に浸りながら一杯やりたいという方も多いのだとか。
ちなみに氷に水を入れると圧縮された気泡が弾けてパチパチと音がするらしい。私も南極の氷でキンキンに冷えた梅酒とか飲んでみたい!!
南極で使用する乗り物をチェック
現在の条約では動物の持ち込みは禁止されているので昔のように犬ぞりなどは使用できません。移動手段としてはスノーモービル。
バイクなどが使われています。他の方の『しらせ見学』の記事を見るとスノーモービルやバイクにまたがっている写真を見かけるのですが、今回は乗れないらしい。
なぜか人が近寄れないように乗り物の周りをぐるっとテープがひかれていました。ちょっぴり残念。
しらせグッズが購入できるお土産屋さんも大盛況
格納庫は展示物やお土産屋さんに人が集まり大盛況です。
ちなみに南極へ行く際には、この格納庫はヘリコプターが収容されているらしい。ちょっと、この姿も見てみたかった…
では気を取りなおして、お土産屋さんの商品をご紹介。お馴染みのスポーツタオル(¥1,000)とバスタオル(¥2,000)。このタオルはデザイン・色とも好み。でも少し生地が薄いように感じました。使い勝手を考え今回は購入を見送ることに。
変わり種では戦闘タオル(¥5,00)なんて商品も。このタオルは意外に人気で私がお土産を物色している間に3人の方が購入していました。
『しらせ』がプリントされたトートバック(¥1,000)。
マグカップ(¥1,200)。小振りなので少し迷いっていると店員さん?(自衛官の方のようにも感じました)が『残りあと2個だよ〜』と言っていたので慌てて購入しちゃいました。
このマグはステンレス製なので割れる心配はありません。今度キャンプに行った時にでも使おう。行く機会があればですが(^^;)
コルクコースター2種(¥3,00)。心惹かれたのですが、『先代しらせ 5002』を見学に行った時にセラミックコースターを購入しているので今回は未購入。
ネックストラップ黒・青2種。(¥5,00)しらせのロゴが入りコード巻取リール機能も付いたスグレモノ。
しらせTシャツ6種(¥2,000)。やはりTシャツは大人気でLやLLなど男性が着る大きなサイズは、ほとんど売り切れていました。ちなみに一緒に見学に来た友人は紺のTシャツを購入。
『しらせ』のことを詳しく教えてくれるボードの展示
お土産屋を抜けるとその奥には『観測船しらせ』を詳しく教えてくれるボードが展示されていました。こちらは観測システムのボード。
そして、こちらは艦内概略配置図。この図からすると船底には船の動力源である発電室や機械室があるようです。当然のことながら本見学では、この機械室には立ち入ることはできません。
このボードでは日本で建造・運用された歴代の南極観測船のスペックの比較ができます。『開南丸』→『宗谷』→『ふじ』→『しらせ(1代目)』→『しらせ(2代目)』と段々と大型化しているのが判りますね。
それにしても初代の『開南丸』の推進方式が帆船ってことに驚きです。補助動力に蒸気機関が付いていますが帆船で南極に向かうなんて、どんなに勇気のいることが計り知れません。
船内では「砕氷艦しらせ」のスタンプが押せる
お土産屋や展示を抜けると見学者の方々が長机に向かって何やらやっています。『なんだろう?』と思い近づいてみるとスタンプを押していました。どうやら入艦の際にもらったパンフレットにはスタンプを押すスペースがあり、自分でスタンプを押せるようになっているらしい。
パンフレット見るとスタンプ1個分のスペースしかありませんが、スタンプは2種類用意されています。せっかくなのでパンフレットを配っているお兄さんの所に戻り、もう一部もらってきました。
スタンプを押すのは苦手なので、ちゃんとプリントできているか少し心配。とにかく力を込めてグイッと押してみます。
私にしては上出来な出来栄え。でも右側のスタンプは少し押しが足らなかったかな(汗)
甲板に展示されている南極観測に関するボードをチェック
先代しらせの見学では前方の甲板へは行けなかったと記憶していたけど、現役しらせでは前方甲板も開放されていました。この甲板の壁面には南極観測時の貴重な写真が展示されています。
荒波の中、航行するしらせ。
雪化粧するしらせ。これはちょっと幻想的。
海洋観測を実施する隊員たち。このようにしらせの日常を切り取った写真を見ることができるのは、かなり貴重ではないでしょうか。
ドキドキしながら、いざ艦橋へ
さあ、それではお待ちかねの艦橋へ赴きましょう。飛行甲板から艦橋までは4階分も登る必要があるようです。混んでいる場合はショートカットもできるようですが、今日は比較的空いているので迷わず艦橋を目指します。
外階段を登っていくとカプセル型の救命ボート(救命艇)を目の前で見ることができます。前回の記事でも書きましたが、この救命ボートは寒冷地仕様で風雨に晒されることなく救護を待つことのできるスグレモノ。
しらせには、この救命ボートが4艘配備されていて1艘に付き定員は58名も乗船できるのだとか。しらせの乗員数が179名なので全員が、この救命ボートに乗ることができるようです。
救命いかだも配備されていますが、そちらは予備なのかな。
そうこうしている内に艦橋の左舷に到着。この小さな扉の向こう は操舵室。ドキドキしながら扉をくぐります。
操舵室には、たくさんの機材があって大興奮!!
扉を抜けるとすぐにブルーのシートが鎮座しています。こちらは副長席のようですがロープが張られて見学者が座ったり出来なようになっていました。
副長席は操舵室の一番左側にありますが、そこから室内を見渡すとご覧の状態でかなり混雑しています。合間を見計らって現役しらせの機材や計器類を見ていきましょう。
まずは操舵輪。こんな大きな船なのに意外と小さい舵なので、ちょっぴり驚きました。写真にはありませんがスクリューの操作をする機器は別席になっています。
私はてっきり、それらの操作を一人で行うと思っていたのですが、どうも違うらしい。考えようによっては声掛けをしながら操作を分担した方が混乱を招かないのかも。
こちらはジャイロコンパス。普通はこの上に方位環が付いているはずですが、イタズラされない為なのか取り外されています。
操舵室の後方には航海士の使う機材が置いてありました。説明によると地球の周回軌道を回る衛星は30個もあるらしい。山や建物などの目印のある陸と違い、何も無い海の航海にはGPS装置は非常に重要な機材といえそう。
そのGPSを利用して海図上に船の位置を光点で表示させる海図プロッタ。
プロッタに置いてある海図には赤い点がついていますが、よく見ると大さん橋を示しています。でも航海ではドンドン移動しているはず。移動中の海図はその度に差し替える物なのか?ちょっと疑問ですね。
最後は艦橋の右舷にある艦長席。副長席は青のシートでしたが、こちらは赤のシート。何か判りやすいですね。そして不思議なことに副長席がロープが張られていたのに対して艦長席はフリー状態。
自衛官の方に聞くと座っても良いとのことなので、お言葉に甘えさせて頂きました。座ってみると艦長席はかなり右方向を向いてます。どうして右側を向いているのか疑問が残ります。
艦長席の眼の前には内線電話と使途不明の機器が設置されています。
そして左脇のディスプレイには現在位置を示す海図が表示されていました。
こちらは艦長席から見た外の景色。大分、外側を向いているのが判りますね。
左斜め前を向くと丁度、船の前方向を見る事ができます。
操舵室の出口には可愛らしいマットが敷かれていました。このマットは小型にしてお風呂場の足ふきマットとして製品化したら売れるような気がします。
観測員たちの日常が判る居住区をチェック
操舵室をあとにして居住区画までやってきました。この部屋は観測隊員たちが集まるラウンジ(観測隊公室)。画面右側にはブルーシートで目貼りされていますが、自動販売機まで設置されています。
その脇には館内神社が祀られています。よく見るとお賽銭箱まである(汗)
食堂の廊下には防火服なんかも置いてあり有事の際の備えは万全。
気になる観測隊寝室は2人部屋。写真には写っていませんが洗面台も完備されていました。ちなみにシャワールームはありません。
こちらは観測副隊長室。隊員室のベットは鉄パイプでしたが、こちらは木製です。一人部屋だし力関係を感じずにはいられません(汗)
洗濯やお風呂はこの扉の奥にありますが、立入禁止になっていました。先代しらせと同じであれば風呂桶もあるのでお湯に浸かることができます。
南極物語でおなじみタロとジロの名前の付いた掃除用具入れ。普段はホウキなどが差してあるそうですが、一般公開の為か中身は空っぽです。
戦艦には乗り込んだことが無いので知らなかったのですが、しらせの通路は非常に広いそうです。
居住区画を抜けると飛行甲板の一つ下の階に出てきました。どうやら楽しかった見学も終わりのようです。
SEE YOU AGAIN SHIRASE!!
帰りのタラップには『SEE YOU AGAIN』の文字が…何故か、ちょっぴり寂しい気分になってしまいます。
せっかくなので帰りながら写真を撮っていきましょう。
私だけではなく他の見学者の方たちも思い思いにシャッターを切っていました。きっと名残惜しいのかもしれませんね。
後ろ髪を引かれつつも撮影した最後のショット。しらせ一般公開の見学もこれにて終了。以前に先代のしらせの見学にも行きましたが、同じ部分や違いの比較もできてメッチャ楽しかったです。
そして、やはり現役で動いている船を生で見るというのは、わくわくするものです。もし機会があれば、また遊びに来たいですね。それと船の科学館にある『宗谷』と名古屋港にある『ふじ』も見学して見比べてみたいと思いました。
現役しらせの一般公開は海上自衛隊のHPでスケジュールが確認できるので興味のある方、近場に寄港する予定のある地域の方は是非、遊びにいってみてはいかがでしょうか。
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