Appleシリコン搭載 フルスペックMac mini M1 を購入した理由
みなさん。こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。前回はインテリアと調和するモダンなデザインのハーマンミラーのFlo Monitor Armの紹介をさせて頂きました。
【参考記事】
モニターアームを購入した理由はモニター下のスペースを有効活用して空いたスペースにM1チップ搭載のMac miniを設置しようと考えていたから。
では何故、新たにMac miniを購入しようと思ったのか? それは2017年に購入したMacBook Pro 13インチの調子が悪かったからに他なりません。MacBook Pro 13インチは以前の記事でも書かせてもらいましたが、購入の際に吟味に吟味を重ねて購入したモノ。
【参考記事】
でも、その判断は間違いだったと感じています。当時、デスクの設置場所・携帯性を考えて、あえてMacBook Pro 13インチを選びました。その後、27インチ4Kモニター購入して念願のデュアルモニター化を果たしましたが、実際に使い込んでいくと13インチと27インチでは画面のサイズが違い過ぎることに気が付きます。
【参考記事】
当たり前ですが4Kモニターの文字は大きいのにMacBook Pro 13インチの文字は小さい。左右を見比べながら作業をしていると、思ったよりもストレスが溜まります。そのうちに自然とクラムシェルモードで使うようになっていました。
また当時、MacBook Pro13インチは10時間のバッテリー駆動との前評判でしたが実際に使ってみると5時間しか持たないことが判明します。携帯する事も考慮して13インチを購入したのに外へ持ち出す気になれずに結局は部屋で使用することにしました。
【参考記事】
違和感を感じながらも、だましだまし使ってきましたが、1年程前から画像編集に使っている写真アプリの動作が重く頻繁に落ちるようになってしまい困っていました。それでも我慢をしながら使っていたのですが、2ヶ月位前からMars Editの文字入力までキータッチからワンテンポ遅れてキーが入力されるようになってしまいます。
Macの調子が悪い時の定番のSMCとNVRAMをリセットをしてみますが、改善されません。さらにダメ元でOSの再インストールを試みるも改善されず….
とうとう我慢の限界がきて新しいMacを導入することに決めました。
今回、販売されたAppleシリコン搭載のMacはMacBook Pro13inch・MacBook Air 13inch・Mac miniの3種類。全ての機種が同じM1チップを搭載していてメモリとSSDのサイズ以外は大きな性能差はありません。(MacBook Air下位モデルは除く)
Mac miniを選んだのは13インチのMacBook ProやAirを購入しても27インチモニターとの相性は悪いし、クラムシェルモードで使用するならノート型を選ぶ必要性は無いと考えました。
『むしろ画面やキーボード・マウスが付いていない分、故障の可能性は低いだろうし、ノート型と違い厚みがある分、装置内の放熱性にも有利なのでは』と思い購入に踏み切りることに。
でも、そんな考えが全て裏目に出てしまします。なぜなら画面が映らない・キーボード・マウスも接続出来ないという予想だにしない状況になってしまうから(-_-)
では次の項からはM1 Mac miniで起きた不具合を詳しく説明していきます。
不具合 その1 画面が真っ暗で表示されない…(-_-)
まず、一番最初に遭遇したのが画面が表示されない不具合です。写真を見てもらうと判りますが、Mac miniの電源ランプは点灯していますが、画面は真っ暗で何も映っていません。
画面が映らないタイミングは再起動や電源を入れた時がほとんど。それ以外では1度だけスリープからの復帰の際に発生したことがありました。
状況としては電源は入っているけど画面だけが表示していないように見えます。そこで原因がどこにあるのか切り分けてみることにしました。
モニターと接続ケーブル(Type-C)をチェック
一番、最初に疑ったのはLGのモニター本体とモニターに付属されてきたType-Cケーブル。ですが、以前まで使っていたMacBook Pro13インチも同じケーブルで接続していましたが、画面が映らないトラブルは一度も発生していません。
試しにMacBook Pro 13インチとモニターを接続して使用してみましたが、画面が映らない現象は確認出来ませんでした。
そして再度、Mac miniと接続して使用していると現象が再発。ということはMac mini側に何が問題を抱えていると考えるべき。
画面は真っ暗だけどOSは起動しているのか?
症状を見ていて気になったのが『Mac miniのOSは起動しているのか?』ということ。大抵の場合は電源投入直後か再起動の際に発生していますが、その時にはOSが起動しているのか疑問に思いました。
前面のランプを見る限りでは電源は入っていますが、OSが起動されていないのであれば画面が映らなくてもおかしくはありません。
そこで、まず試してみたのは現象が発生したらType-Cケーブルを一度、抜いて差し直してみるというもの。M1 Mac miniは2基のType-Cコネクタが実装されていますが、モニターが接続されているのは右側のコネクタ。
ちなみに左側のType-CケーブルはAnkerのUSB3.0ハブを介してDVDドライブとHDDドライブが接続されています。普段はどちらも電源を切っていて使用する時だけ電源を入れる運用をしています。
デバイス側の電源を切っていても、ケーブルを抜いた状態でも画面が映らない症状は発生しているので、接続されているUSBデバイスが悪さをしている可能性は無いと見て良さそう。
テストの為に何度か再起動していると現象を確認することができました。そして予定通りケーブルを抜き差しを実行してみると普通にログイン画面が表示されていました。
ログイン画面を表示しているということは、現象発生時には正常にOSは起動しているということになります。原因は何らかの要因でM1 Mac miniからの映像信号がモニターへ出力されていないだけということにが判りました。
HDMI接続で現象は発生するのか確認してみる
OSが正常に起動されていて画面の表示ができないということはType-C接続にハード的な要因、もしくはソフト的な原因がありそうだと予測されます。そこで今度はHDMI接続で現象が発生するのか試してみることにします。
HDMI接続で正常に画面表示するのであれば、Type-C側のみで発生する現象だということになります。
この状態で3日ほど使用してみましたが、現象を確認することは出来ませんでした。そうとなると、やはりType-Cに依存するトラブルと考えて良いと思われます。
左側のType-Cポートで現象は発生するのか?
ここで一つ確認を忘れている事に気がつきます。それは『Type-Cに依存するトラブルのようだけど左側のポートでは現象は発生するのだろうか? 』ということ。
もし、これで現象が発生しないのであれば単純に右側のType-Cコネクタが物理的に故障している可能性も出てきます。こちらに関しても3日程、テストしてみましたが、現象は確認できませんでした。
そして、モニターケーブルを右側のType-Cコネクタへ接続すると、また現象が再発します。ただし、以前に比べて発生頻度は非常に低く、現在、接続を戻してから3日が経過していますが、2回しか現象を確認できなくなりました。
OSのアップデート等、変わったことは何も施していないのに発生件数が減っているのは少し不思議ですが、この問題に関しては引き続き、経過観察を続けてみようと思います。
不具合 その2 Bluetooth 接続障害
私は左から順にMagic Trackpad 2 ・Magic Keyboard・Magic Mouse 2と並べてBluetooth接続で使用しています。その中でMagic KeyboardとMagic Mouse 2の二つのデバイスでBluetoothの接続障害が発生しています。
Magic Trackpad 2はMagic Mouse 2の補助として使っていて使用頻度が低い為、気が付いていないだけかもしれませんが、今のところ不具合は確認できていません。
接続障害の詳しい内容は次の項から順に紹介していきます。
マウスの接続が切れる・マウスカーソルが動かない
まずはMagic Mouse 2の状況から説明していきます。こちらはマウスの操作をしていると突然、動かなくなり1〜2秒経過後に『接続されました』と表示されることが頻繁に発生しています。
ちなみに『接続されました』のメッセージが出でることなく、何事も無かったかのようにマウス接続され再びマウス操作できる場合もあります。
またマウスの接続は切れていないものの、マウスカーソルの移動がモッサリとして動作がカクつき緩慢になる症状も何度か確認しています。
どちらにしてもM1 Mac miniとのBluetooth接続が途切れていることが原因だと考えられます。
ただ発生回数は多いものの、すぐに接続されるので、そこまで大きな問題と捉えてはいません。何故ならキーボードの不具合の方がもっと酷いから…
なんかM1 Mac mini、Bluetoothが不安定なんだよな?すぐMagic Mouseの接続が切れたり点いたりするんだけど。。。ウチだけ??
— マユ~。 (@mayuu_pp) November 24, 2020
この現象に関してはTwitterでマユ〜。さんがつぶやいていて、最初の頃は『そんな不具合もあるのか』と他人事のように拝見していました。
ですが、その後、自分のMac miniでも同様の現象が発生するようになります。『これはM1 Mac miniに依存する不具合があるのかもしれない』と思い始めた頃に新たな情報が飛び込んできました。
【参照記事】
このような報告が上がっているということはM1Mac miniのBluetooth接続に何かしらの不具合があることは間違いなさそう….
ただし、記事のさらにリンク先に行くとインテル搭載 Mac miniでもMagic KeyboardとMagic Mouse 2の二つでBluetoothの接続障害が発生している人もいるようです。そう考えると、M1チップ・インテルチップに関わらず、Mac miniのBluetooth接続は元々、不安定だという可能性も考えられそう。
一度のキータッチで複数回キーが入力されてしまう
もう一つの不具合は一度のキータッチでキーが2回以上入力されてしまう問題です。こちらに関しては動画で見ていただいた方が判りやすいと思ったのでYou Tubeに動画をあげています。
まずはBluetooth接続されたMagic Keyboardを使いローマ字入力で『konnnichiha(こんにちは)』と入力しています。ですが、一度しか押していないキーが2回以上ずつ入力され、しかもワンテンポ・ツーテンポ遅れて画面に表示されてしまいます。
この現象で困るのは突然発生する事と現象発生後、直るタイミングが判らないことです。10分程度、放置しておけば直っている時もあれば1時間くらい待たないと復旧してくれない場合もあります。
まあ、キーボードの電源を一度、落とすかMac miniを再起動をさせれば大抵の場合は復旧するのですが、現象発生の度に、そんな手間をかけれるほど暇ではありません。
このトラブルは本当に参りました。何故って文字の入力がワンテンポ遅れるという症状がMacBook Pro 13インチで発生していたのが我慢できなくてM1 Mac miniを購入したのですから….
しかも、さらに症状は酷くなっているという事実。まさか買い替えたMacで、そんな症状に悩まされるとは思ってもいませんでした。
ひとつ気になるのは今回のMac miniは、その症状が出ているMacBook Pro 13インチをタイムマシーンでバックアップを取り、OSを復元しています。もし、ソフト的に何か原因があるとすれば、その原因ごとMac miniに復元されている可能性はゼロではありません。
画面共有機能を利用してMacBook ProからMac miniを操作してみる
最初の切り分けに試したのは画面共有を使った確認方法です。Macには画面共有という機能があります。この機能はWindowsでいうところのリモート接続のようなもの。
今回の場合はキーが2回以上ずつ入力されるようになったタイミングを見計らいMacBook Pro 13インチからM1 Mac miniを操作をしてみました。
これでMac miniのキー入力を正常に行えるのであれば、Mac miniとMagic Keyboardとの間のBluetooth通信に問題がある可能性は高くなります。
先ほど紹介した動画からも判るように、実験してみた結果はMacBook Pro 13インチからの画面共有では正常にキー入力が出来ることが判りました。また、その状態からもう一度、Magic Keyboardを操作するとキーが2回押される現象も確認できています。
症状からすると文字の入力自体はされていることからBluetoothが完全に切れているワケではなさそう。どちらかというと断続的に接続と切断を繰り返しているのか、それとも接続はされているけど通信速度が物凄く遅くて、正しく情報を送れていないといったところでしょうか。
Magic Keyboardを有線接続(ライトニングケーブル)で使ってみる
Bluetoothの接続障害が問題となっているのであれば、Mac miniとMagic Keyboardをライトニングケーブルで有線接続すれば現象は沈静化するはずです。
こちらも確認の為に試してみました。この状態で3日ほど使用してみましたが、症状はパタリと発生しなくなりました。ちなみに、ライトニングケーブルを外し、Bluetooth接続にすると、再び症状を確認することができます。
この状況を考えるとBluetoothの接続で障害が発生しているのは間違いないと思われます。
ワイヤレスイヤホンも音が途切れ途切れになる
こうなったら持っているBluetooth製品を全て調べようと思い以前にレビューしたAVIOT TE-BD21f-pnkの接続状況も試してみることにしました。すると、少し不思議な結果が出ました。
【参考記事】
YouTubeやアマゾンプライム・iTunesで動画や音楽を聴いてみると極稀に音が途切れる程度。それはMacBook Proでも同様だったので、さほど気になりませんが、問題はDVDの再生時に発生します。
外付けDVDドライブをApple純正のDVDプレイヤーで再生をしてみると、ほとんど音が聞こえません。音が途切れるというより無音の中に時折、雑音が混ざるといった感じでしょうか。
試しにDVDの再生を停止してYouTubeの動画を再生させてみると音は途切れません。しかし、もう一度、DVDを再生すると現象が再発します。
これを何度か試してみましたが、DVDの再生では無音ですが、YouTubeやiTunesでは症状を確認できませんでした。
その後、数日間が経過して、もう一度、DVDプレイヤーを再生させてみると、症状がおさまってしまうという状況で、どう捉えていいのか判断に困ってしまいます。
DVDドライブは画面を表示できない問題を抱えているUSB Type-C経由で接続されています。そこも疑わしいと言えば疑わしい。でも、映像は正常に再生できていることを考えると、やはりBluetooth側に問題がありそうな印象。
そして特定のアプリだけ音が途切れることを考えるとハード的なトラブルというよりもソフト的な不具合でBluetoothの接続障害が起きているような気がします。
2020年末に発売されたM1チップ(Apple Silicon)搭載のMacにはSMCリセットやNVRAMリセットはハードウェア的には存在していません。やれると言えば電源ケーブルを抜いて5〜10分程度、置いて再度電源を入れ直す事くらいですが、予想通り改善はみられませんでした。
Appleサポートへ問い合わせてみる
ある程度の症状は把握できたので、次はプロの意見も聞いてみたくてAppleのMacサーポートへ問い合わせてみました。ちなみに、今回は初物のM1チップ搭載のMacとのこともあり、普段は入らないAppleCare+ for Macに加入しておきました。
何かの不具合があった際も購入日から3年間はサポートサービスが受けられるので安心です。
Apple Careとは
すべてのMacには、製品購入後1年間のハードウェア製品限定保証と90日間の無償テクニカルサポートがついています。AppleCare+ for Macに加入すると、保証とサポートがAppleCare+の購入日から3年間に延長されます。さらに、過失や事故による損傷に対する修理などのサービスを、1回につき画面または外部筐体の損傷は12,900円(税込)、そのほかの損傷は37,100円(税込)のサービス料で、1年間に2回まで受けられます1。Appleの専任スペシャリストにチャットまたは電話で優先的に問い合わせることもできます
Appleサポートが勧めるモニターが映らない場合の確認事項
まずは今までに起こった現象をAppleサポートへチャットで連絡してみます。軽い気持ちでチャットを選択しましたが、文字でのやりとりなので詳しい情報を伝えられず、少し後悔しました。
おかげでBluetoothの不具合については聞くことができませんでした。
結果、モニター側の確認としてはAppleのサポートにある『Mac に接続した外付けディスプレイの映像に問題がある場合』を試すことを勧められます。
内容的にはOSのアップデートやアダプタを介してモニターケーブルを接続している場合は取り払い、最小構成で接続する・ケーブルの抜き差しをする・別のポートへ接続してみる等、既に確認済みのものばかり。最終的にはサポートのスペシャリストからの連絡で再対応ということになりました。
Appleサポートへエラーログを送信
スペシャリストさんから連絡をもらい、話を聞くとシステム全体のログを収集してエンジニアへ調査依頼をするとのことでした。ログの収集についてはリモートでMac miniに接続をしたあと、操作方法を教えてもらいながらの操作していくので、さほど難しいものではありません。
サポートさんのリモート接続について
サポートさんからは画面の表示が見られるようになるだけで操作はできないようです。赤い矢印でクリックするポイントを教えてくれるだけで、実際の操作は自分で行います。
ログは『Display (no name).html.zip』『ACCD_leonMacMni_1.dmg』という2つを収集してサポートへ送信するだけ。私もファイルの中身を見てみましたが、さっぱり判りませんでした。
もしかしたらエンジニアの方は解析ツールのようなモノを使って異常箇所を見つけるのかもしれませんが、詳細は定かではありません。
ログの送信には数分かかるので、その時にチャットで聞けなかったBluetoothの不具合に関しても聞いてみました。
Bluetooth接続が不安定な件の解決方法
Bluetoothの接続不良について整理すると
Bluetooth機器 | メーカー | 症状 |
Magic Trackpad 2 | Apple | 異常無し |
Magic Keyboard | Apple | キーが2回押される・接続が切れる |
Magic Mouse 2 | Apple | 動作がカクつく・接続が切れる |
TE-BD21f-pnk | Aviot | 極稀に音飛び・接続が切れる(※) |
※ソフトによっては無音となることもある。
接続しているBluetooth機器の4台中で3台に動作不良と接続が途切れる症状が発生しています。この内、マウスとキーボードに関してはM1 Mac miniを購入する以前のMacBook Pro 13インチの時代から顕著に発生しています。
ただし、MacBook Pro 13インチからバックアップを取りM1 Mac miniにOSを復元しているのでデータの中に不具合の要因があるかもしれないという状況。
復元領域でキーボート・マウスの操作をして現象を確認
サポートさんからの切り分け方法としては、まず、復元したデータに起因するかの確認の為に復元領域でのキーの操作をしてみて欲しいと提案がありました。確認方法としては一度、電源を落として電源スイッチを10秒間押し続けます。
すると上のような画面になるので『Option』を選択して『Continue』をクリック。
『Safari』を選択して『Continue』をクリック。
すると上のような画面が表示されます。この画面ではリカバリー時にSafariを利用してMacに関するヘルプ情報を見ることができます。この画面を利用してURL欄に適当な文字を入れてキー入力の正常性を確認します。
復元領域での起動ではMacBook Proでバックアップしたデータは使用されません。その為、この画面で正常にキー入力が出来るのであれば、バックアップから復元されたデータに何かしらの問題がある可能性は高くなります。
逆に、この画面でもキー入力に異常があるようであればハード的な問題かソフト(Bluetooth接続に使用されているプログラム)に異常があることになります。
この画面からはYahoo!やGoogleの閲覧もできるので1時間程、キー入力を繰り返してみましたが、特に異常は見られませんでした。たまたま、現象が出なかっただけかもしれないし、そうで無い可能性も有り得そう。とりあえずは復元したデータの問題に関しては、ひとまず置いておき、さらに先に進みます。
BluetoothとWi-Fiの電波干渉の可能性を排除
その次に指摘されたのはWi-Fiの電波が干渉してBluetoothの接続の妨げになっているのではないかということ。Wi-Fiの電波は5GHz帯と2.4GHz帯との2種類の帯域が使用されています。そのうち2.4GHz帯はBluetoothと使用帯域が重複しているんです。
その為、近くで同時に使用すると干渉することがあり、通信の速度低下や通信断線の原因になることがあります。
私はアクセスポイントとしてTime Capsuleを使用しています。しかもMacBook ProやMac miniと同じ部屋に設置していてわずか数メートルの距離で同時に使用しているので、電波干渉が起こっても何も不思議ではありません。
MacBook Pro13インチとMac miniの共通点は復元したデータだけだと思っていましたが、同じ部屋で使用している環境という点でも共通といえます。
Time Capsuleで5GHz帯域を使用する方法
いずれにしても遮蔽物の無い同じ部屋内で使用するのであれば2.4GHz帯を使用する必要性は無いので、Time Capsuleの帯域を5GHz帯を有効にして使用できるようにします。方法は『AirMacユーティリティ』を開くと上記のような画面が表示されます。
Time Capsuleのアイコンをクリックすると右側に吹き出しが出現するので『編集』をクリックします。
次に『ワイヤレスタブ』を開き『ワイヤレスオプション』をクリック。
『5GHzネットワーク名』の左側にあるチェックボックスにチェックを入れるとネットワーク名の右側に『5GHz』と表示されるようになります。確認が済んだら『保存』をクリックします。
※5GHzネットワーク名の欄は個人情報の為、消していますが、実際には『ネットワーク名+ 5GHz』と表示されています。
最後に『アップデート』をクリックするとTime Capsuleが再起動されて5GHzの帯域が有効になります。ちなみに、この設定で5GHz帯が有効になりましたが、2.4GHz帯の電波が飛ばなくなった訳ではありません。
Time Capsuleには2.4GHz帯の電波を出さなくなる設定は無いので、Mac mini側で2.4GHz帯域を掴まないように設定しておく必要があります。
Mac mini Wi-Fi 5GHz優先設定方法
今度はMac mini側の設定を変更します。まず『システム環境設定』を開き『ネットワーク』をクリックします。
ネットワークの画面が開いたら右下にある『詳細』をクリック。
『使ったことのあるネットワーク』内にはTime Capsuleのネットワーク名が表示されています。上側のXXXXX 5GHzと表示されている方が5GHz帯域の項目で下側のXXXXXは2.4GHz帯域の項目になります。
下側のXXXXXの右側にあるチェックを外して『OK』をクリックします。これでMac miniは2.4GHz帯へ自動で接続することはなくなり、5GHz帯域を優先して接続するようになります。
Wi-Fiの帯域を5GHzに有効するとキーが2回以上入力される現象は改善された!!
可能性はあるとは思いながらも実は、あまり期待はしていなかったのですが、この改善方法はかなり効果がありました。Time Capsuleの設定を5GHzに有効にして、Mac mini側の受信設定を5GHz帯域を優先にするとキーが2回以上入力されてしまう症状はパタリと止まりました。設定変更から一週間以上、経過していますが、症状は一度も発生していません。
この事から考えるとMacBook Pro13インチで発生していたキー入力の問題もMac側の問題ではなく、Wi-Fiの帯域が被る事から発生する症状だったと思われます。
ただし、キーボードとマウスの接続が、頻繁に切れる現象とマウスがカクつく動作に関しては相変わらず続いていることを考えると、Wi-Fi帯域を5GHzで使用することで完璧に症状を抑え込めたとは言い難いようです。
そんな時にまた、Appleサポートから連絡が入り、もう一つの改善方法を教えてもらいます。
キーボードとマウスに関する設定ファイルを削除することで症状は完全に収まった!!
改善方法の内容はAppleのMagic KeyboardやMagic mouse2・Magic Trackpadの設定ファイルを一度、削除するというもの。削除するファイルは『ライブラリ』→『Preferences』内にある、5つのファイルを選択して削除するだけ。
削除するファイルは下記の5つ。
有効なBluetooth機器 | 削除ファイル名 |
Magic Keyboard | com.apple.HIToolbox.plist |
Magic Mouse 2 | com.apple.AppleMultitouchMouse.plist |
Magic Mouse 2 | com.apple.driver.AppleBluetoothMultitouch.mouse.plist |
Magic Trackpad 2 | com.apple.AppleMultitouchTrackpad |
Magic Trackpad 2 | com.apple.driver.AppleBluetoothMultitouch.trackpad |
このファイルはそれぞれのデバイスの動作を制御するプログラムになります。でも、そんなファイルを削除しても問題ないのか心配に思いサポートさんへ聞いてみると、このファイルを一旦、削除しても再起動した際に、新たに同じファイルを生成するので心配無いとのこと。
要はファイル内に動作を妨げるようなゴミデータが含まれている可能性があるので削除して真っ新なファイルを再生成させてリセットさせるということらしい。
この方法はマウスやキーボード自体に問題がある場合には有効ですが、他の機器との電波干渉にはあまり効果の無いと聞いていましたが、私のMac miniは、この方法を試してみるとマウス・キーボードのBluetooth接続が途切れたり、動作がカクつく不具合は発生しなくなりました。
この操作をしてから一日に数回、発生していた現象が、その後一度も発生していません。この改善策を実行してから、まだ3日ですので、少し経過を観察してみようと思います。
装置の不良を疑う前に適切なトラブルシューティングを行うことが大切かも
まだ、テスト期間は短いですがBluetoothに関する不具合は一旦は改善したとみても良いかもしれません。しかし、今回のトラブルがネットワーク環境やPlistファイルのリセットで復旧するのであれば、調子が悪いと思っていたMacBook Pro 13インチもハードウェア的には正常で復旧する可能性は十分にあります。
そう考えると『新たにMac miniを購入する必要は無かったのでは?』という気持ちも出てきてしまいました(汗) まあ今後は動画編集もしてみたいという気持ちもあるので非力なMacBook Pro13インチよりもM1 Mac miniを使った方が効率的に作業を進められると思うので良しと考えることにします。
でも、トラブルというものは、ずっと環境を変えずに使っていて突然、発生したりするから厄介です。
私の場合も2ヶ月前から突然、文字の入力がキータッチからワンテンポ遅れて入力される症状が発生しました。それ以前と以後では作業環境は変わっていません。変わった事といえばOSのアップデートくらいです。
そう考えるとOS側に何かバグがあったのかもしれませんが、真相は藪の中。
不具合が起こった時は、適切なトラブルシューティングを行うことが出来ればトラブル解決も早く行えるのかもしれませんね。
あとはType-C接続で画面が映らない件が残っていますが、こちらの復旧に関してはOSのアップデートを待つしかないのかもしれません。
2021年1月13追記 Bluetoothの不具合再発 !? Big Sur 11.1アップデートしてみたが
昨年にMacOS Big Sur 11.1アップデートが公開されましたが、私は検証の為にアップデートせずに使用していました。結果として昨年は不具合無く使用できていたのですが、今年に入ってから症状が再発するようになりました。
症状はキーが複数回入力される現象が3回。Magic Mouse 2のマウスカーソル移動が数フレーム遅延してカクカクするという現象が7回と発生頻度は、以前に比べると少なくなっていますが、現象が再発していることには変わりありません。
そう考えると、Mac mini側で2.4GHz帯のWiFiの電波を拾わなくする操作と各Bluetooth機器のPlistファイルを再生成するだけでは完全には復旧しないということになります。
現象の再発が確認できたので、関係は無いと思いながらもMacOS Big Sur 11.1のアップデートを実施してみました。
11.1のアップデートではBluetoothに関する問題は『Bluetooth接続状況がコントロールセンターに表示されない』くらいしか記載は無いので、ダメ元ですが、これで経過を観察してみようと思います。
2021年1月24日追記 Bluetooth接続障害について
1月13日にBig Sur 11.1へアップデートしたところ、キーが複数回入力される症状が頻発するようになりました(汗) また、マウスだけでなくMagic track pad2も頻繁に接続が途切れるように……
アップデートで少しは改善されるかと思いましたが、逆に悪化しているように感じます。
現状、お手上げ状態となりましたが、とりあえず、もう一度、各Bluetooth機器のPlistファイルを再生成して様子を見ようと思います。
2021年1月24日追記 Type-C接続で画面表示しない件について
Type-C接続で画面表示しない件に関しても症状が悪化してしまいました。以前までは症状発生時にコネクタを抜き差しすれば画面が映っていたのですが、アップデート後は、抜き差しだけでは復旧しなくなりました。
現状の復旧方法としては『一旦、電源を落とす』or 『再起動』のどちらかしかないようです。
けいさんよりType-Cポートの上下反転で改善されたというコメントを頂いていたので、残念ながら、そちらを試してみても症状に変化は見られません。
とりあえずは、今まで全く症状の出ない後面から見て左側のType-Cポートへ接続して経過観察を続けてみます。
1月24日に各Bluetooth機器のPlistファイルを再生成を実行してみましたが、症状が改善される事はありませんでした。
またType-Cポートで外部ディスプレイを接続すると画面が真っ暗になり映らない不具合に関しても、今までは後面から見て左側のType-Cポートへ接続すると一切、不具合を発生することが無かったのですが、ここに来て、こちらのポートでも同様の現象を確認することができました。
この事から画面が真っ暗になる現象はType-Cポート全てで発生するということになるようです。
AppleからBluetooth不具合を対処したアップデートを近日中に公開する噂が!?
Solved my M1 Mac Bluetooth issues by plugging in my keyboard and buying a Logitech mouse with its own Bluetooth dongle.
(Apple tells me a MacOS fix is in progress and forthcoming just about anytime. But jeez.)
— Ian Bogost (@ibogost) January 10, 2021
今回のBluetooth接続問題に関して朗報が飛び込んできました。M1 MacでのBluetoothの接続の不具合はハードウェアの問題ではなくソフトウェアによる問題だという確認が取れたとのことです。
近日中にアップデートが発表されるらしいので経過観察しつつも新たなアップデートを待とうと思います。
2021年2月2日追記 ついにMac OS Big Sur 11.2でM1Macの不具合は解消するかも!?
2021年2月2日についにM1 Macの不具合を解消するかもしれないアップデートMacOS Big Sur 11.2が公開されました。アップデートによる修正内容は下記に記載しておきます。
Mac OS Big Sur 11.2を適用すると、Bluetoothの信頼性が向上するほか、以下の問題が修正されます:
• Mac mini(M1、2020)にHDMI-DVI変換アダプタを使用して外部ディスプレイを接続すると画面が真っ暗になる場合がある
• “写真”アプリケーションでApple ProRAWの写真の編集内容が保存されない場合がある
• iCloud Driveのオプションで“‘デスクトップ’フォルダと‘書類’フォルダ”を無効にすると、iCloud Driveがオフになることがある
• システム環境設定で管理者パスワードを入力してもロックが解除されない場合がある
• 地球儀キーを押しても“絵文字と記号”パネルが表示されない場合がある
私のM1 Mac Miniの抱えている不具合をおさらいするとBluetooth関連では接続が切れる事により、キーが複数回押されてしまう不具合・マウスやキーボードの接続がブツブツと途切れる入力系の不具合。
Type-C関連では外部ディスプレイを接続すると画面が真っ暗になって電源をOFF/ONしないと復旧しない不具合が発生しています。
Big Sur 11.2の修正内容ではBluetoothの信頼性が向上するというのは、あてはまりますが、外部ディスプレイの不具合に関してはHDMI-DVI変換アダプタを使用した場合と限定されている点が気になります。
私の場合は変換アダプタは使用していませんので、これで改善されるかは、少し微妙なところです。
どちらにしても、これからアップデートを実行して全ての不具合が解消されるのか確認して後日、報告したいと思います。
M1 Mac購入から2ヶ月、この不具合地獄から逃れる事ができますように…..
2021年2月7日追記 Bluetooth接続障害について
2月2日にBig Sur 11.2へアップデート後、調子良く使用出来ていましたが、本日、キーが複数回入力される症状が再発しました。まだ1回だけ発生しただけですが、さらに経過観察を続けてみます(-_-)
私もキーボードの同様の問題が発生しています
環境はm1macmini
バックアップから復元せずクリーンインストールでwifiは利用せず有線のみです
発生するタイミングが確定できず突然発生します
こちらの記事を参考にし各種ファイルを削除等試みましたが再起動を行うまで改善せずという状況です
appleのサポートはいつもマニュアル通りOS入れ直しやクリーンインストールを行ってから出ないとログ収集等の対応は行ってもらえずなのでもう諦めました
いつものことですがほんとリリース直後は人柱ですよね…
hogehogeさん。はじめまして。
私以外でキーが2回以上押されるてしまう症状が発生している方もいるんですね。
ネットで調べても出てこないので、私のM1 Mac miniだけの症状かと思っていました。
コメントありがとうございます。
実は記事を投稿後も、検証を続けていてキーボードの問題については、2回の発生を確認しています。
今はWiFiとBluetoothだけの問題だけではないのかもしれないと考えています。
まだOSのアップデートはしていないので、次はアップデート後の経過を観察して記事に追記しようと思っています。
今回は人柱になる覚悟での購入でしたが、まさか、ここまでトラブルが発生するとは思ってもみませんでした。
でも、使い勝手を考えるとMacから離れられないんですよね(^^;)
この記事を読ませていただき、私もMagicMouse2の途切れる症状が治りました。設定ファイルの削除(再生成)が功を奏したようです。
合わせてバッテリー残量が表示されないバグも治りました。
ページの構成が読みやすく、今後もフォローさせていただきます。
ちなみに私のMacというかType-Cケーブルはコネクタとの相性で、ある一定の方向でないと接続できないという問題を抱えています。コネクタの上下反転もぜひお試しください。
けいさん。はじめまして。
記事がお役に立って何よりです。
マウスのバッテリーの残量が表示されないバグは初めて聞きました。
もしかしたら設定ファイルの削除(再生成)によって正常動作するようになったのかもしれませんね。
Type-Cケーブルの裏表に関してはノーチェックでした。
現在も画面表示しない件は継続中ですので、試してみます(^^)
貴重な情報ありがとうございます。