MR2復活までの軌跡を一気読みしたい方はこちら
錆びついたオーリンズ 特注製作とO/Hどちらがお得!?
みなさんこんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。第144回の記事では12年間もOH(オーバーホール)をしなかったOHLINS(オーリンズ)のショックアブソーバーの状態について書かせていただきました。
【参考記事】[0144] MR2復活計画『その17』OHLINS(オーリンズ)ショックアブソーバー OH前に状態チェック!!
このショックのOHを考えていたのですが以前にO/Hに出したショップは潰れてしてしまった為、どこへ依頼しようか迷っていました。
そんな時にネットで見つけたのがuno per uno(ウノパーウノ)さんというショップさん。
驚く事に、こちらではオーリンズのショックアブソーバーをO/Hするだけではなく廃盤になってしまった製品についても特注制作できる頼もしいショップです。
MR2のショックを特注製作した記事を読んいて、ある考えが思い浮かびました。現在使用しているショックは当時、¥200,000程度で新品購入したものです。
しかし12年間も放置し、あれ程までにサビが広がってしまったオーリンズをOHするのと新たに特注品で作ってもらうでは、どちらがお得なのだろうか?という事です。
まずは特注製作した場合の価格がどのくらいか電話で確認してみることにしました。
カタログ落ちしたショックの特注製作の価格と必要な部材は?
カタログ落ち(廃盤)したMR2のショックを特注製作するには、どれぐらいの費用がかかるのでしょうか?
店員さんに聞いてみると特注製作の場合はショック1台分で¥248,400(税込)で、さらに条件として現在、持っているショックアブソーバーの下取りが必要だという事が判りました。
ケースやピストンロッド、バルブ等は現在販売されている部品を流用できるが、スプリングを固定する為のシート(皿の部分)は製作する事が出来きないらしい。
つまり下取りしたショックから皿の部分を取り外し、新しく製作するケースに溶接するという事です。
ちなみにMR2用の皿の部分さえ入手できるのであれば純正ショックだろうがオーリンズだろうが社外のショックだろうが問題ないそうです。
特注製作に¥248,400というのは現在の物価を考えると購入当時に新品購入するのと、そう変わらない金額に感じます。
次に現在の錆び付いたショックを塗装込みでお願いした場合の価格を聞いてみました。
すると『基本メニューのO/H工賃として¥48,000+基本部品パック(倒立36パイ)¥16,000=¥64,000で、それ以上は実際にモノを見ないと判断できません』という回答が帰ってきました。
確かに劣化した部品を流用できるのか?それとも新品交換が必要か?は実物を確認しなければ判るワケがありません。
自宅から車で行ける距離なのでオーリンズショックをショップへ持ち込んでみる事にします。
uno per unoさんの店内の様子
有限会社 ウノパーウノ[uno per uno] 〒158-0086 東京都世田谷区尾山台3-9-3 電話:03-3701-9111 営業時間:9:00~18:30 定休日:水曜日
お店へ訪問してみると店の1階は駐車場兼作業スペースになっていました。
足回りの交換やアライメント調整のできるリフトがあり、その奥にはショックのO/Hをする為の工房があります。工場ではなく、店舗内でショックの再生を行っているとは思いませんでした。
工房を外から少し覗かせてもらいまいたが、大層な機材は置いてなく(全く機材が無いワケじゃありませんよ)、O/Hには機材ではなく技術と経験が必要なのだなと一人で関心してしましました。
階段を上り2階に行ってみると壁際に黄金に輝くオーリンズのショックが多数展示されていました。これだけの数のオーリンズのショックたちを見るのは初めてで、ちょっと興奮してしまいました。
車だけではなくバイクのショックも並んでいます。車用のモノは殆どが車高調なのが気になりましたが、とにかくこれだけのモノが揃っていると圧巻です。
窓際のテーブルを見ると、どういった使い方をするのか判りませんが、何かを圧入するような機材が置いてありました。
普段見ることのできない機材や製品を見ることができて自然とテンションが上がってしまいます(^_^)
オーリンズショックアブソーバー内部の構造は?
機材の隣にはショックの内部図面が置いてありますが、見たところ車ではなくバイク用のショックの図面のようです。
壁際に置いてある商品を眺めていると、あるモノが目に入りました。それはケースを横からカットしショックアブソーバーの内部が見えるようになっているディスプレイでした。
写真の左側はMR2で使われている倒立式タイプです。そしてその右隣にあるのは正立タイプです。普通の車種はこの正立タイプのショックを使用しているのではないでしょうか。
さらに右側はバルブのタイプが3種類(左からCタイプ・DFVタイプ・PCVタイプ)ディズプレイされています。
見た感じはそう変わらないですが、確かDFVタイプが一番、新しい設計で従来の物よりもより繊細なセッティングができ起伏のある路面でも最適なトラクションを得られるようになっていたと思います。
兎にも角にも凄いバルブということです。MR2にはきっと付かないんだろうな〜
こちらは倒立タイプの断面の拡大画像です。倒立タイプはシリンダーケースが太く、その中に逆さにピストンロッドやバルブが入っているのが特徴です。
倒立型タイプのバルブと右側のタイプ別のバルブを見比べてみましたが、該当する物がありませんでした。同じタイプのバルブでも全く形が同じというワケではないのかもしれません。
そしてこちらは使用済みのピストンロットです。見た感じは多少のサビや傷がありますがまだまだ使えそうな感じです。
2階は、いろいろな物があって、まるでオーリンズ博物館のようでした。目移りして本来の目的を忘れてしまいそうです(^_^;)
オーリンズショックアブソーバのO/Hをuno per unoさんへ依頼
とりあえず持ち込んだオーリンズのショックを店員さんに確認してもらいます。状態を見ながら店員さんはこんなことを教えてくれました。
ケースに貼られたシールやダストブーツの色などを見れば大体、どの時期に作られたショックなのか判るそうです。私の持ち込んだショックを見て「このショックはMR2の初期の頃のモデルだね」と言っていました。
少し話が逸れましたが「外観を見た感じでは正確なオーバーホールの金額は判断つかないが少なくとも14〜5万円は見積もった方がいいでしょう」と言われました。
またケースのサビについては、サビ落としをした後、再メッキ加工すると1本7〜8千円の費用がかかるとの事です。
後は内部の劣化した部品が、どの程度かによって金額がさらにアップするそうです。こちらに関してはオーバーホールをする際に部品をバラしながら判断していくしかありません。
O/Hの予想金額は18〜20万円位でしょうか。しかし最大で考えても特注品を製作してもらうよりは安い金額になりそうなのでO/Hを依頼しました。
O/Hの期間は約1ヶ月程度とのことですが、一体、費用はいくらかかるのか?そして錆びてボロボロになったショックは本当に復活できるのか?
次回の記事で紹介していきますので、こうご期待!!
次の記事は眩いばかりに輝くOH後のオーリンズを紹介します
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