名前ばかりのブランド財布はもうコリゴリ。革財布は品質で選ぶ
『出典』Ganzo concept
みなさん、こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。今回は良質で長持ちな革財布を求めてネットを徘徊している方へ私のオススメの革財布ブランドを紹介させていただきます。
少し長くなってしまいますが、お付き合いいただければ幸いです。
あれは1年半くらい前の話になります。今まで使用してきたブランド物の財布が痛んできたので新しいモノに買い換えることにしました。くたびれた財布を使っていては大人の男としてダンディーじゃないですからね。
今まで使っていたのは海外の有名ブランドのお財布。その当時はモノの良し悪しの判断がつかずブランドの製品を買っておけば間違いないだろうと思い込んでいました。
でもブランドの財布は品質が悪く1年もしないうちに光沢が無くなり古ぼけた感じになってしまったのです。薄くて使いやすいと思った革は、ただ革が薄っぺらなだけで縫製のデキも悪くカードの出し入れをしているうちにハジの方から切れてきてしまう有様…
カードホルダーが緩くなり大事なカード自体を落とす危険性も出てきました。
よく雑誌などで見かける良質な革財布(ホワイトハウスコックスなど有名ですね)は使い込むと味が出てくると言いますが、革の品質や縫製の処理が悪いと、ただみすぼらしいだけです。
5年程、我慢して使用していましたが、さすがに限界がきて新しい財布を購入することに。今度はブランドに惑わされずに製品の品質重視で選ぼうと心に決めて。
信頼ある日本製の財布で長く使えそうなブランドを見つけた!! その名は『Ganzo(ガンゾ)』
次に購入する財布はブランドで選ぶのではなく品質の高さを重視するとは言ったものの、何を基準に選べば良いか判りません。そこで自分が欲しいと思う財布がどういったモノか整理してみます。
まず革の質感が高く丈夫で使い込む程に愛着がもてそうなモノ。そして日本製でシッカリと縫製されており値段は4〜5万円程度の財布といったところでしょうか。
ネットで『良質な革 財布』で調べてヒットしたのが土屋鞄というブランド。HPを覗いてみると手頃な値段のわりに丈夫な革を使用していそうです。職人さんが真面目に製品作りをしている雰囲気がとても好印象。
しかし、製品を見ると真面目な職人気質のせいかデザイン自体も基本に忠実で遊び心が無い感じがして購入まで至りませんでした。
でも質実剛健な革財布が良いという方もいると思います。今回は購入しませんでしたが、本当に良質な革製品を作っています。
余談ですが土屋鞄のHPを見て革製のマウスパッドが非常に気に入り購入したりしています。そのお話は、また別の機会に。
土屋鞄のマウスパッドについてはコチラから
もう一つ候補として挙がったのが『Ganzo(ガンゾ)』です。その当時、偶然立ち寄った百貨店の財布売り場に陳列されていた聞き憶えの無い名の『Ganzo』。ブランド品の財布たちと一緒に並んでいても遜色が無いどころか、むしろ製品の風格で勝っているように感じました。
実際に触れてみると革の感触が心地よくデザインも私好みだったので俄然、興味が湧いてきました。
老舗 鞄ブランド 『AJIOKA』が手掛けるオリジナルブランド『GANZO(ガンゾ)』とは
Ganzo(ガンゾ)のシンボルマークであるミシンのロゴの外周には『AJIOK 1917』とあります。このブランドは皮革鞄卸売業者の老舗である「AJIOKA」の、そのまた前身にあたる『合名会社味岡順太郎商店』が設立された年を表しています。
その後、皮革袋物専門製造卸売業として成功し全国の百貨店に口座を拡大していきました。 1951年に社名を「味岡商店」と改め1999年にはオリジナルブランド『Ganzo(ガンゾ)』を立ち上げました。※だからGanzoの製品を百貨店でよく見かけるんですね。納得。
9年後の2008年には東京都渋谷区にガンゾ本店をオープンしました。
現在のHPには『時を重ねるほどに輝くもの。GANZOは、あなたの手によって”世界最高峰の”完成品となる。』という製品の完成が終わりではなく、刻を経て人が使込んだ先に本当の完成に至るというコンセプトで製品造りをしている真面目な企業です。
普通の製品というのは新品の時が一番良い状態で後は劣化していくだけですが、良質な革製品は使い込むことで味わい深くなっていくのが良いところです。
長く使えるモノ造りには革の選定から裁断・縫製・磨きまで妥協せずに取り組まなければ 実現は不可能なはずです。それを公言できるブランドは信頼がおけるのではないかと考えました。
知名度では海外の名だたるブランドには及びませんが品質では全く引けを取りません。事実、味岡商店は海外ブランドのOEM製品(コムサデモード・クロエ・イブサンローラン等)の提供しているので品質は折り紙付きです。
Ganzoの製品は楽天市場でも販売されています。レビューアの年齢層をみると20〜50代と購入者の年齢層の幅は広い。購入している人は男性が多いと思っていましたが、父へのプレゼント・恋人への誕生日プレゼントとして購入している女性の方もチラホラ散見されます。
ブランドとしては30〜40代の男性をターゲットにしているようですが革の質感や縫製に至るまで、すべてが高品質なことから、どの層からも非常に評判が良いようです。
Ganzo 本店(東京)の場所は?
HPで確認する限り革の質感が良く種類も豊富でデザイン的にも好きな製品が多かったので実際の製品を見たくなり、お店に訪問する事にしました。
Ganzo本店は表参道の細い路地を入った所に店舗をかまえています。
※地下鉄「表参道」駅を出口A1より徒歩3分/地下鉄「明治神宮前」駅 出口4より徒歩8分。表参道のKAWAI OMOTESANDOとMax&Co.という店舗のある間の道を入り数十メートル入った場所。
Ganzo本店の店内に入ってみる。お店の様子は?
店内に入ってみると静かで落ちついた感じ。革製品がお洒落に陳列されています。製品が豊富過ぎて財布を見にきたのに他のモノにも目移りしてしまいそうで怖い。
受付の傍らにある工房では職人さんが作業をしていました。 あとで聞いた話ですが職人さんが店舗にいる時は、その場でネームを彫ってもらう事もできるそうです。ということは、職人さんが、いつもいるとは限らないってことですね。
では実際に店舗で見て気になった製品を紹介していきましょう。※紹介する製品は初めて本店に行った2012年当時のモノだけではなく最近のモノも含まれます。
Shell Codevan(シェルコードバン)の革製品
Ganzoでは通常のコードバンとシェルコードバンの2種類のタイプが用意されています。写真はHORWEEN社製のシェルコードバンを使った製品です。
コードバン自体が希少で高価な素材ですが、シェルコードバンは、さらに輪をかけて高価です。シェルコードバンシリーズでは表地にコードバンを使い、内装はヌメ革を貼ったツートーンタイプも存在します。
内側に安価なヌメ革(シェルコードバンと比べて安価なだけで、革単体としては安いモノではない)を使用して金額を抑えています。
これは決してコストを抑える為ではなく、ユーザーに求めやすい金額で本物の革財布を使って貰いたいというGanzoの企業理念の現れだと考えられます。
実際に見てもらえば判ると思いますが人の好みによっては両面シェルコードバンよりもツートーンの方がコントラストがあって良いという方もいると思います。ちなみ私もツートン大好きです。
そして上記の写真は内装までシェルコードバンをあしらった2つ折り財布です。こちらは高額の為、ガラスケースの中にディスプレイされていました。確か値段は5〜6万円はしたと思います。さらに革の量の多い長財布になると10万円近くするものも…
私のイメージでは『シェルコードバン ✕ ヌメ革』はコントラストがあってお洒落な感じ。『両面シェルコードバン』は男らしくワイルドな感じがします。
最近は両面がシェルコードバンのタイプしか見かけないので、『シェルコードバン ✕ ヌメ革』は廃盤となっている可能性も!?
そういえば両面タイプのシェルコードバン財布の方が売れているという話を聞いたことがあるような…
もしそうだとしたら少し残念ですね。
Thin Bridle(シンブライドル)&Bridle Casual(ブライドルカジュアル)の革製品
お次はBridle(ブライドル)レザーを使用した財布です。表地に『イギリス セジウィック社のブライドルレザー』、内装には『イタリア バダラッシイ・カルロ社のミネルバ・ボックス(ヌメ革)』を使用。
ブライドルレザーは手綱や鞍などの馬具に使われるほど堅牢な革で多少の水にも耐性があります。また新品時は革の表面がロウで覆われている為、マットな雰囲気を持っています。
ブライドル製品も内装にはヌメ革が使われているケースが多いです。値段を抑えつつ硬いブライドルレザーと柔らかいヌメ革を合わせる事により使いやすさに配慮しているように感じます。
ブライドルレザーはコードバンよりも比較的、購入しやすい金額設定になっているのが利点といえます。また財布だけではなく色々な製品が販売されているのも嬉しいところ。
ペンケースは2パターンのタイプが置いてありました。左の『ブライドルカジュアルタイプ(16,200円)』はペンを3本、右の『シンブライドルタイプ(18,360円)』では5〜6本くらいのペンを収納できそうです。
ステーショナリーグッズに高価な革製品を使う人は少数だと思いますが、ブライドルのペンケースはお洒落でカッコイイので使ってみたい!!
Minerva Natural (ミネルバナチュラル)の革製品
ミネルバナチュラルはシェルコードバンやシンブライドルの内装にも使われている『イタリア バダラッシイ・カルロ社のミネルバ・ボックス(ヌメ革)』のナチュラルカラーを、そのまま使用した財布です。※コードバンタイプの財布の内装では国産のヌメ革を使用している場合もある。
他の革製品のディスプレイにも見られましたがGanzoの店舗では新品(奥側)と何年か使い込んだ(手前側)の両方の製品が展示されています。自分が購入して使っていったら、どのように経年変化していくか一目で判るディスプレイは秀逸ではないでしょうか。
上の画像のように使い込んで味を出すには定期的なメンテナンスも必要なのかもしれませんね。
SACCHETTO2 (サケット2)の革製品
イタリア語で『sacchetto di carta = 紙袋』という意味から『サケット』という名称が付いたらしい。触った感じは薄くてミネルバナチュラルよりも、さらに柔らかい印象でカジュアル感の強い財布。カラーは『ブラック』『ブラウン』『ネイビー』の3種類がありますが、私的には温かみのある『ブラウン』がオススメ。
おそらく国産の牛革を使用しているものと思われますが、その分の他の製品よりも安い!!
同じ素材でクラッチバックやデパートでもらう紙袋のような製品が存在する。
SEVEN QUALITIES(セブンクオリティーズ)の革製品
バングラデシュ産のキップレザーを使用してネームプレートやバックなど幅広い製品が販売されていました。見た目と触れた感じはミネルバナチュラルに似ていいて柔らかそうな革です。何より、他の製品より安い点が嬉しい。
※こちらの製品は初期ロットで現在は7QS(ナナキューエス)というシリーズへ変更となっています。
この時は購入しませんでしたが後日、上のネームプレートとナビゲーターバックを購入して現在も愛用中です。
わたしがGanzo(ガンゾ)を選んだ理由
HPを見てもわかりますが、本当に多種多様な革素材を海外・国内問わず取り寄せて革製品作りをしていることがわかります。 『GanzoのHP』 http://www.ganzo.ne.jp
お店では新品の商品と一緒に何年か使い古した状態の製品を置いて購入後に一体どう変化しているか一目で判るディスプレイ方法が斬新でした。でも、これって良質な革製品だからこそできるディスプレイだと思います。
『ガンガン使って何年、経ってもウチの革製品は問題無く使えるよ』という自信がひしひしと伝わってくるようでした。デザイン的に優れていること製品自体が高品質な点も非常に惹かれましたが、そんな職人の気概を感じて私は、Ganzo製品を選び購入しました。
いろいろ目移りしてしまいましたが、その日はTHIN BRIDLE (シンブライドルレザー)のマネークリップを購入して帰路に就きました。しかしGanzoに魅了されてしまった私は、その後、様々な革製品を購入することになります。
良い記事です。ガンゾ気になりますね。
kotarowebさん、はじめまして
記事を気に入ってもらえて嬉しいです。
GANZOは良い製品が多いので、革製品を購入する時は
候補の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。