シンブライドルの第一印象は『悪!!』でも、その革の特徴に惚れ込む?
みなさん、こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。前回は、最高の革財布を販売しているGanzo本店へ行ってきた記事を書かせていただきました。今回は私が購入したマネークリップ(札バサミ)のお話をさせてもらいます。
前回の記事はコチラから
Ganzoは国内でも屈指の革財布を製造・販売していると思われるブランドですが店内には多種多様な製品がたくさんあり目移りしてしまいました。そんな多くの革素材から私が選んだのがBridle leather(ブライドルレザー)です。
実は最初に見た時のブライドルレザーの印象は『悪い』でした。
品質の悪いブランド製品を購入してしまったおかげで1年もしないうちに古ぼけて、みすぼらしくなってしまった私の財布。その代わりとして真新しいピカピカの財布を購入しようと意気込んで来たのにブライドルレザーの財布は白い粉みたいな物が付着していて新品なのに既に古ぼけたような印象だったからです。
せっかく新しく買い換えるのだから『好き好んで最初から古ぼけた印象の財布を選ぶことは無いな』と思いながらも何故か、その財布に触ってみたくなりました。
その時は理由なんて考えずに自然に手に取ってしまったのですが、今にして思えば革の表面に付いている白い粉が、どんなモノなのか触れて確認したかったのかもしれません。
手に取ってみると以前にも触れたことのあるような感触。シットリとしていて滑らかで、まるでロウソクに触っているような印象を受けました。
『きっと革の表面にロウを塗っているのだろう』と思いながらも気になって調べでみることに。
店先で失礼ですが、iPhoneにてちょっと勉強。ウンウン♪(・∀・`)
この白い粉は、Bloom(ブルーム)と呼ばれる蜜ロウ、タロー植物性油などのワックスで革の芯まで、じっくりと染み込ませたワックスが表面に浮き出てきた結果らしい。
てっきり革の表面にロウを塗っていると思っていたのに革の内側から浮き出てくるものだと知り驚きました。そこまで染み込ませるには相当な手間がかかっているに違いありません。
革の内面から染み出したロウは使用している間に自然に落ちていき徐々に光沢が出てくるそうですが、そう考えると経年変化を楽しむには向いていそうな素材だといえます。
さらに調べてみるとブライドルレザーは元々は馬具(手綱類)としてヨーロッパで生まれ強い耐久性を持っているとのこと。さっきまで悪いイメージしか無かったのに堅牢さとエイジングを楽しめるという情報を知って考えが逆転してしまいました。
最初のイメージだけで物事を判断するのは良くないという良い例かも知れません。
そのブライドルレザー素材のラインナップにマネークリップのタイプがあり、その薄さに非常に興味を持ちました。
シンブライドルのマネークリップをじっくり観察してみる
上の画像はブライドルレザーで制作された製品たち。マネークリップは左側中列(ベーゼル)ですが手前にある二つ折り財布と比べても圧倒的な薄さだということが判ります。
マネークリップのカラーは4種類用意されていますが、私はダークブラウンをセレクト。ダークというだけありチョット見た目には『黒』に見えてしまうのはご愛嬌ということで。
ベーゼル ブラック ダークブラウン ネイビー
表面はブライドルレザー、裏側はオイルを含んだヌメ革が使用されています。革の原産地はイギリスとイタリアと別の国になりますが、どちらも昔ながらの伝統的製法で革の素材を活かし鞣されたモノらしい。
【表面】ブライドルレザー イギリス J&E セジュイック社製 【内装】ショルダーヌメ イタリア バダラッシィ・カルロ社製のミネルバ・ボックス
極薄のマネークリップなのにカードが5枚も収納ができる!!
財布を開いてみると内側のミネルバボックスに刻印されたGANZOのロゴがクラシカルな感じを漂わせています。こういう雰囲気のある財布が欲しかった。
左下のベロは、お札の左端を止めておくことで財布を開いた時にお札も一緒に開くようにするストッパーの役目をしています。私は、お札の左端を挟みつつレシート入れとしても使っています。
お次はポケットに注目して下さい。シンブライドルのマネークリップは名前のわりに、お札を挟むだけではなくカードを5枚も収納できる優れものです。
カードを入れるポケットは革に切れ目を入れた簡素なモノですが、これには理由があります。ポケットの中まで革を貼ってしまうと、その分、厚みがでてしまいます。
あえてポケット内の革を省くことでカードを入れても極限まで薄い状態を保てるように設計されています。
マネークリップの特筆すべき点。それは『薄さ』と言っても過言ではありません。私は、普段着もスーツもタイトに着るのが好きなのでポケットに物を入れて膨らむのは抵抗があるんです。
分厚い財布をポケットに入れると、そこだけ膨らんでしまい服のシルエットが崩れてしまうので非常に気になるんです。でも、これだけ薄ければタイトな服もスマートに着こなせることでしょう。
一瞬、シェルコードバンのマネークリップにも心惹かれる!?
実は店内ではシンブライドル以外にシェルコードバンタイプも置いてあり正直どちらを購入するか迷いました。財布を開くとHoween社(ホーウィン)の印が押されていてかっこ良いいんです。
しかも薄さ自慢のシンブライドルのマネークリップよりも、さらに薄く見えます。実際にはメーカーHPを見るとシンブライドルとシェルコードバンの厚みは同じ0.5cmとなっていますがシェルコードバンの方が薄い感じがするのは気のせいなのかな?
シンブライドルが内装にヌメ革を貼っているのに対しシエルコードバンタイプは外側の革を折り返し縫われた片側のみという潔さ。この男らしさに惹かれるものの、やはりカードを収納することを考えると少々、不便な為、諦めることに…
もし、シェルコードバンで内装にヌメ革が貼られたマネークリップが存在したら、そちらを購入していたかもしれません。
切り目本磨きで朱色に磨き込まれたコバが美しい
一瞬の浮気心は置いておいてシンブライドルのマネークリップの魅力をさらに紹介していきましょう。
Ganzoのマネークリップは薄いながらもエッジ部分の磨き込みにも妥協がありません。これは『切り目本磨き』といって職人さんによって何度も染料を塗り磨き込む手間のかかる技法です。
Ganzoのコバ色は朱色を使う事が多いですが、この鮮やかな朱色は財布の良いアクセントにもなっています。
マネークリップにカードとお札を収納してみる
お札を入れた状態でも、この薄さ。スマートさを求める人には持ってこいの財布では?
実際に5枚のカードの収納してみました。結構入りますね。今では見かけないテレホンカードのように薄っぺらなカードであれば重ねて入れられるので、さらに多くの収納も可能です。
でも私的にはカード枚数は必要最低限に厳選してスマートに使いたい。
カードをフル実装して置いてみると少々、広がった感じになってしまいますが、使い込んで行くうちにペッタンコになると思います。
余談ですが上の写真は購入してから2週間くらい経過した時に撮影したものです。光の反射にもよりますがBloom(ブルーム)が落ち始めて艶と光沢が出てきています。今後が楽しみですね。
最初からブランド品では無く製品の品質で選ぶべきだった
5年前の私は、ブランド物の財布なら質が良いだろうと思い購入して使っていました。ヴィトン等は確かに丈夫で何年も使える財布だと思いますが、ブランドによっては必ずしも、品質が高いとは限らないことを身を持って知りました。
今回、日本製の財布にこだわる形になりましたが、日本製だからって品質が高いという訳ではないでしょう。購入前に下調べをして、実際に商品を見て吟味し後悔のない買い物をしたいものです。
5年前に、その事に気づいていれば無駄にお金を使ってブランド物の財布を購入する事も無かったかもしれません。今後は、購入したGanzoのマネークリップを大切に使っていこうと思います。
私の記事が、これからGanzoの商品を購入しようと考えている方のお役に立てれば幸いです。
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