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SW20のフロントショックの交換手順
画像元 [0148] MR2復活計画『その21』12年放置したオーリンズのオーバーホールの価格と仕上がりは?
みなさんこんにちはleonです。前回はオーバーホールしたオーリンズの価格と仕上がりについて書かせていただきました。
今回はオーバーホールしたオーリンズのショックアブソーバーの交換方法を備忘録として書き留めさせていただきます。
交換作業に夢中になり後から確認すると抜けている写真がありました。交換前と交換後の写真が入り混じってしまうことがあります。また基本的には左フロントショックと右リアショックの交換手順として写真を掲載していますが、撮り忘れていた場合は別の場所の写真を使用している場合もありますのでご了承ください。
交換手順は上の画像のようにアッパーマウントやスプリングがショックに組み込まれた状態から始めます。
この状態からのショック交換は、かなりの作業時間短縮になります。組込み工賃が加算されますが、O/H時にスプリングやアッパーマウントが組見込んでもらうと良いと思います。理想はショックを、もう1セット用意しておきO/H毎に入れ替える方法を取りたいですが、流石に難しいですね。
また交換は2人で作業する事をお勧めします。というか2人じゃないと私は無理でした(_ _。)
ちなみにOHLINSのO/Hでお世話になったuno per unoさんでの交換工賃は確か3万円弱、ディーラーさんでの工賃は何と7〜8万円と言われましたΣ(゚ロ゚;)
手伝ってくれる友人がいるならご飯をおごってでもお願いした方が良いかもしれません。
左フロント ショックの交換
まずはフロントショックの交換方法から。基本的に上図のような視点で撮影した写真を説明に使っていきます。
ブレーキホースの取り外し
まずはフロント側をジャッキアップをしてタイヤを外しておきます。可能であれば反対側のフロントもジャッキアップした方がスタビライザーに余計な力が加わらない為、スタビリンクが簡単に外せます。
次にショックからブレーキホースを外しましょう。純正の初期状態の時はショックのブラケットに穴が空いておりブレーキホースはその穴を通っています 。
そのためショックを取り外す際はブレーキホースも外さなければなりません。でもブレーキホースを外してしまうとフルードを抜いたりエア抜きが必要になってくるので、かなり面倒な作業になってしまいます。
そこで私は交換作業をスムーズに行うためにショックのブラケット部分に切り欠けを入れました。切り欠けを入れておけばショックを外す際にブレーキホース抜かずに逃しておくことができます。
切り欠けを作るのには専用の工具があると便利です。私は電動グラインダーを購入しました。
一番最初にショック交換した際は勢い余ってブレーキホースを切る可能性もあったのですがショックが車両に取り付けられた状態で一か八かで切り欠けを入れたのを覚えています。
今、考えると恐ろしい事を平気でやってました。
ブレーキホースを切ってしまったら当然、車両が動かせなくなってしまいます。もし切掛けを入れるなら車両から取り外された状態で行う事を強くお勧めします。
スタビリンクの取り外し
交換前に古いスタビリンクと新しい物を比較しておきましょう。こちらはスタビリンクをめいっぱい右方向に傾けた画像ですが見ての通り新・旧のスタビリンクで曲がる角度が全く違います。
また手で動かした感触も全く違っていて古い物は動かすとクニクニと動くのに対して新しいスタビリンクはコキコキという感じで小気味よく動きます。
動かした感触からも古いスタビリンクは、かなり劣化していることが判ります。
ゴムブーツが破けてグリスが漏れてきた際はブーツだけを交換できると聞いた事がありますが、新品のような動きに戻るかは疑わしいです。
とはいえスタビリンクは結構、高額なので機会があればサビを落としてブーツのみ交換してみたいと思います。
スタビリンクは上の画像のような状態で取り付けられています。フロントのスタビリンクの取り付けナットは車両の内側を向いています。
取り付け部分が判りづらいので別の角度から撮ってみました。このナットを反時計回りに回せばスタビリンクを取り外すことができます。
注意が必要なのはナットを回す際に軸が一緒に回ってしまうこと。上の画像を見てもらうと判りますが軸の中心には六角レンチを入れる穴が設けられています。
スタビリンクの取り外し取り付けの際には軸側が一緒に回転しないように六角レンチで押さえながらメガネレンチで回していく形になります。
※ナットが内側を向いている為、写真が撮れませんでした。上の画像はリアショックの写真になります。
ショックをハブナックルから取り外す
ショックとハブナックルは2本のボルトで取り付けられていて、このボルトも外そうとするとナットが共回りしてしまいます。こちらのボルトを外す際もナットを19インチレンチで抑えながら反対側のボルトを19インチのレンチで緩めなければなりませんのでレンチが2つ必要になります。
注意する点として本来、ボルトは右側の穴から刺さっています。ですが下側のボルトを取る際にブレーキキャリパーに当たってしまい抜くのが大変です。
取り付けの際は上の画像のように左側の穴から右へボルトを通しましょう。これなら矢印方向にボルトを抜けるので次回の作業からは邪魔になることはありません。
※上の画像はブレーキホースが通っていますが外されている状態だと思ってください。写真を撮るのを忘れていました(汗)
2本のボルトを外すとハブナックルとショックが分離されます。 フロントのハブナックルはショックから分離するとグラグラな状態になり場合によってはブレーキホースを引っ張って傷つけてしまう可能性があります。
防止策として上の画像のようにローター部分にジャッキをあてがってやりましょう。(ブロックなどに乗せておいても良いです。)
2人作業の場合は、この状態で動かないように押さえてもらっておくのがベストです。
次にボンネットを開けてショックのアッパーマウントの取り付け部分の固定ナットを4本外します。
ナットが外されるとショックは下に落ちてしまうので、もう一人にショックを支えておいてもらってください。
※オーリンズのショックを落としてしまった場合は、減衰力調整ダイアルを破損させてしまう可能性もあるので気を付けましょう。
ショックが完全にフリーになったらハブナックルを①の方向に少し倒して隙間ができたらショックを底の方から②の方向へ抜き取ります。
※写真ではスタビリンクが付いていますが、スタビ側で取り外された状態だと思ってください。
①の矢印は車両を左側から見て手前方向
②の矢印は車両左側から見て前方向
MR2フロントショックの取り付け手順
ショックの取り付け方法は取り外しの逆になりますので簡単に手順だけ説明させていただきます。まずショックのブラケットへスタビリンクを取り付ける。
①ショックユニットを車両の前面方向から滑り込ませアッパーマウント側でナット4本を仮り締めする。②ハブナックルを戻す。
※写真ではスタビリンクと取り付けボルト2本が付いていますが、取り外された状態だと思ってください。
ショックユニットとハブナックルをボルト2本で固定するのですが、この穴が上手く合わないんです。この時、ハブナックルの穴の位置はショックの固定穴よりも、だいぶ下側にズレています。ハブナックルは下側でロアアームに固定されていますが重みで下がっているからだと思われます。
でも簡単に穴の位置を合わせる方法があるのでご紹介しておきます。重いハブナックルをジャッキで持ち上げていきショックの取り付け穴とナックルの位置が合ったらボルトを差してナットで固定します。
これなら安全かつ簡単にボルトを入れることができます。
ボルトで固定できたらスタビリンクとスタビを固定します。※撮り忘れの為、画像は右フロントショックの写真です。
次にブレーキホースをショックに固定します。切り掛けがある場合はホースが外れてしまわないようにインシロックなどで固定してください。最後にすべてのボルト・ナットを本締めして完了です。
※撮り忘れの為、画像は右フロントショックの写真です。
SW20のリアショック交換手順
画像元 [0148] MR2復活計画『その21』12年放置したオーリンズのオーバーホールの価格と仕上がりは?
次はリアショックの取り外し手順について説明していきます。っと言ってもフロントショックとカブる部分は割愛させていただきます。
写真の視点は上の画像のように右リアの写真を中心に説明していきます。※撮ったつもりになっていましたがリアに関しては写真が、かなり不足していますのでご了承ください。
リアのショックを交換するためにジャッキアップしてショックからブレーキホースを取り外します。(取り外し方法はフロントと同じです)
リアスタビリンク取り外し
スタビリンクを外します。リア側はナットが外側を向いていて作業しやすいのでスタビ側・ショック側の両方を外してしまっても構いません。
ハブナックルからリアショックを取り外し
ショックとハブナックルを固定しているボルトを取り外します。(リアのボルトは矢印方向から通すとブレ−キキャリパーと干渉しません)
ちなみにリアのハブナックルはドライブシャフトと接続されているのでフロントのように手で押さえなくてもグラつかないので安心です。
ショックからハブナックルを分離させたらエンジンフードを開きサイドパネルを取り外します。
リアショックのアッパーマウントの取り付け部が見えたらナットを3本外します。ナットを全て取り外してしまうとドスンと下に落ちてしまうので、誰かに下側でショックを押さえてもらいましょう。
ショックを矢印方向(車両のリア方向)へ引く抜けばリアショックの取り外しは終了です。
リアショックの取り付け手順
お次はショックの取り付け手順です。上の画像のように車両の後ろ方向から滑り込ませアッパーマウント側で3本のナットを仮締めしておきます。
フロントショックでは下り過ぎたハブナックルをジャッキを使って上に移動させて穴の位置を合わせました。しかし、リア側は逆にショックの穴の位置よりもハブナックルの穴の位置が上にズレています。
これはハブナックルとドライブシャフトが接続されていてテンションが、かかっているからだと思われますが、この穴を合わせるのが結構大変なんです。
でも2人で協力して作業すれば簡単に穴を合わせることができます。まず一人がハブナックルを矢印方向へ押し下げます。
そしてもう一人は上の写真にある両口ラチェットレンチを持って待ち構えます。
※無い方は太めのドライバーでも良いですが、このラチェットは非常に頑丈な作りをしていて硬くなったボルトでも長いハンドルを利用して外すこともできるので1本持っていると便利です。 ちなみにショックとハブナックルを固定するボルトはこのラチェット(19m-21m)を使用しています。
一人がハブナックルを押し下げショックの穴の位置が合わさった瞬間にもう一人がラチェットレンチの先を穴の中へ差し込みます。
この状態になってしまえば下側の穴に簡単にボルトを通すことができます。穴の位置が微妙に違っていた場合はラチェットの先をテコのように動かして微調整をすることもできます。
2本のボルトの固定が終わったらアッパーマウント側の3本のナットも本締めしてください。その後、スタビリンクを固定し、ブレーキホースを留めれば作業完了となります。
OHLINS O/H後の取付状態は?
錆びと経年劣化で、どうしようもないと思われたオーリンズのショックをオーバーホールしようと思い立ってから完了までに2ヶ月。
その後仕事の都合などで時間が取れず交換が終わったのは今年の初めとなってしまいショックのオーバーホールにはかなり時間がかかってしましました。
時間はかかりましたがヘタってしまったスプリングもアメリカのアマゾンから輸入して組み込むことができてショックまわりは非常に満足のいく結果となっています。
車両的にはかなり良い状態に戻ってきました。あと数記事で長く続いたMR2復活計画の記事も完了するかもしれません。そう思うと何か寂しい気もしますね(´Д`)
次の記事はオートアンテナを修理します
新シリーズMR2補完計画はこちらでご紹介!!
【MR2復活計画の後日談】新シリーズ!!MR2補完計画
夜分に失礼します。
復活計画も大詰めですね。
Leonさんの記事を見たり、自分で色々調べてMR2の見識を広げたりする内に、MR2というクルマに誇りを持つようになり、好きになりました。
あとは、試乗してフィーリングなどに (恋愛のようなw) ときめきを感じるかです (笑)
急に申し訳ないのですが、5型のBEAMSエンジンはいかがなのでしょうか?
サマンサ様
こんにちは、記事上では復活計画も大詰めですが、記事を書くのをサボっていた為、実際には少し前の話になります(^ ^)
私は2型のターボ・NAと3型のターボしか乗った事がありませんが、そこまでスピードを求めないタイプなので2型のNAでも
十分に楽しめそうな感じでした。
2型のNAは165PSで5型のBEAMSエンジンは200PSとなりますので、さらに快適に街乗りやドライブを楽しめると思いますよ。
ターボモデルよりもNAモデルの方が燃費も良いの維持費の面でも有利ですしね。
でも加速力重視で高速行って回したいとか、直線距離の長いサーキットへ行くならターボモデルがお勧めですが…
回答ありがとうございます!
こうして見ると、クルマって面白いですね。
維持費とターボで頭を抱えています(笑)
ガソリンは維持費に考慮してあるので問題ないんですけどねぇ…ブツブツ (´Д`)
ターボとNAを試乗して比較してみて決めます!(笑)
サマンサ様
こんにちは!車は持っているだけでお金がかかりますが、やっぱり楽しいです。
維持費なら燃費の良い5型のNA。パーツの多さならターボの方が有利かもしれないですね。
とにかく、まずは試乗ですが問題は中古車の試乗はできないも場合も多々あるところでしょうか。