カーナビを取り付けたら昇降式アンテナが常に伸びたままに….
みなさん。こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。前回の記事ではMR2へのカーナビの取付方法について詳しく書かせてもらいました。もう馬鹿みたいに長々と説明してしまったのですが、それでも足りない部分がたくさんあるんです(汗)
【参考記事】
今回はカーナビを取り付けたことによって発生してしまった昇降式アンテナが常に伸びたままになってしまう問題を解決していきたいと思います。以前まで付けていたカーステレオではAM/FMラジオを聞かない限りはアンテナは収納されたままになっていました。
ですが、カーナビを取り付けてからというものエンジンをかけると常にアンテナが上がりっぱなしになってしまうんです。原因は最近の車のアンテナは短くなり、昇降なんてしないのでカーナビ側も昇降の切替をする機能が必要なくなりコストダウンで省かれたからだと思われます。
『アンテナが上がりっぱなしになっても別に良いのでは?』と思われる方もいるかもしれませんが、昔の車のアンテナって結構、上の方まで伸びるんですよね。個人的には何処に行くにも常にアンテナが上がったままというのは少し気になります。
また古い車なので必要以上にアンテナを昇降させて故障してしまっても困ります。実際に以前にアンテナロッドの中にあるワイヤーギヤが折れてたりもしているので故障の可能性を高める芽は摘んでおきたいと思いました。
まあ、あまり動かさないのも、それはそれで故障の原因になりそうですが…
【参考記事】
というわけで、今回はアンテナを手動で昇降できるスイッチを追加してみたいと思います。
アンテナ昇降スイッチを追加して手動でアンテナをコントロール
カーナビ取り付け時に、カーナビに付属されてきた電源ケーブルとオーディオハーネスを接続していますが、その中にアンテナコントーロールとタグ付けされたケーブルが1本あります。このケーブルを接続している場合はエンジンをかけると常にアンテナが上がった状態になります。
逆に、このケーブルを接続しなければアンテナが上がらないことから、このケーブルは電源が入ると常にアンテナを上げる為の信号を送っているようです。
というわけで作戦としては、まずアンテナコントロールのケーブルを切断ます。これでアンテナは上がらなくなります。
でも、このままでは逆にアンテナを上げることが出来なくなってしまいます。そこでアンテナコントロールケーブルの間にスイッチをかませて手動でアンテナの昇降をコントロールできるようにします。では、実際に作戦を遂行していきましょう。
アンテナ昇降スイッチ追加に必要な部材
エーモン プッシュスイッチ 3217 (トヨタ・ダイハツ用)
まずは部材を揃えるとことから始めます。1つ目はアンテナ昇降を手動で行う為のスイッチです。こちらはエーモンから販売されているプッシュスイッチ 3217 という製品を使いました。この製品は一応、トヨタ・ダイハツ用のスイッチで『空きスイッチパネル』に、そのままハメ込めるのが一番の売りなのですが、残念ながら旧車のMR2には対応していません。
取り付けには加工が必要ですが、とりあえず、コチラを使います。
エーモン接続コネクタ 細線用(0.2sq 〜 0.5sq)
プッシュスイッチの取り付け位置であるスイッチパネルとアンテナコントロールケーブルまでのルートを考慮すると7〜80cmくらいの距離があります。こちらは配線コードを這わせていくわけですが、ケーブルとケーブルの接続にはギボシ端子ではなく『接続コネクタ』を使います。
このコネクタは被覆を剥くことなくプライヤーで挟むだけで簡単に接続が可能になる素人にありがたい神アイテムです。
プッシュスイッチ側から直接、伸びているケーブルは細い線なので0.2sq〜0.5sqの細いケーブルに適合した黄色い接続コネクタが3セット必要です。
エーモン接続コネクタ 中線用(0.5sq 〜 0.75sq)
そしてアンテナコントロールケーブル側は少し太い線なので0.5sq〜0.75sqまでのケーブルに適合した緑色の接続コネクタを使用します。アンテナコントロールのケーブルの太さは、おそらく0.5sqなので別に黄色い接続コネクタでも良いといえば良いのですが、2種類とも購入していたので、今回はあえて両方の接続コネクタを使用しました。
ちなみに、こちらは信号線2本なので接続コネクタは2セット必要。
エーモン 0.5sq 配線ケーブル(赤・黒)
配線コードもエーモンの製品を揃えました。プッシュスイッチのケーブルは赤・黄色(信号)・黒(アース)の3本が使用されているので同色の物を使いたかったのですが、0.5sqの太さの配線ケーブルには黄色は無いようなので赤と黒を購入しました。
電源取り出しコネクタ(白)
最後に細線用の電源取り出しコネクター(0.18〜0.36sq)も一つ必要です。こちらは前回記事で紹介したアース線を分岐して取り付けるために使用します。
【参考記事】
さあ、これで部材は全て揃いました。次の項では実際に取り付けを行っていきましょう。
内装の取り外し
ここで最終的に、どのように切り替えスイッチが付くのかご紹介しておきます。上の写真のようにキーシリンダー下にある空きスイッチパネルにプッシュスイッチを埋め込む形になりますが、その前に作業に必要な内装を剥がしておく必要があります。剥がす方法については以前の記事で詳しく書いていますので下記リンクからご確認ください。
※作業前にはバッテリーを外しておくのをお忘れなく。
① | シフトまわりのカバーの取り外し方法 |
② | ステアリング下側にあるカバーの取り外し方法 |
③ | インパネの取り外し方法 |
プッシュスイッチに接続コネクタを取り付け
内装を剥がし終えたらスイッチを接続するための下準備を行います。まずプッシュスイッチに細線用の黄色い接続コネクターを取り付けます。取り付け方法は簡単で接続コネクタにケーブルを差し込みプライヤーで締め込むだけです。
ケーブルは3本出ていますが赤と黄色が信号線で、黒のケーブルはアース線になります。今回も前回と同様にケーブルタイとテプラを使ってケーブルタグを取り付けておきました。
スイッチパネルにプッシュスイッチ取り付け
プッシュスイッチの下準備が整ったらステアリング下カーバにあるスイッチパネルに埋め込みます。写真を見ると若干、浮いていますが、スイッチを押した時に沈み込むようになっている為、少し前に出して沈み込む隙間を作っています。
最初は、この浮きが気になり、ヤスリで削ってパネルとツライチになるようにしていたのですが、使っているうちに少しづつ、めり込んでしまいスイッチ自体が押せなくなってしまいました。その為、再度、プッシュスイッチを買い直すことになってしまったので、2度目は浮いた状態で取り付けることにしました。
ちなみにエーモンのトヨタ・ダイハツ用のプッシュスイッチやUSBポートは旧車のMR2には、そのままでは固定できません。こちらはUSBポートを裏から見た写真ですが、ご覧のようにサイズが違うのでピッタリと固定出来ていないことが判ります。
そのため、ちょっとした加工が必要になります。加工と言っても、すき間埋めテープをグルグル巻いて固定しただけ。本来ならプラ板を使ってキチンと固定した方が良いのですが、この状態で1年半程、使っていますが、特に不具合は出ていません。そのうち経年劣化で剥がれてしまったら、その時に、また考えようと思っています。
インパネ〜スイッチパネル間に配線ケーブルを2本這わせる
次に予め用意していたエーモンの赤と黒の配線ケーブルをインパネとスイッチパネルの間に這わせていきます。キーシリンダーの下には元々、ケーブルが配線されているので、そこに前回記事で紹介した各機器のアース線とともに共締めしました。
配線ケーブルの先端へ接続コネクタを取り付けます。ついでにバックカメラ用のアース線に電源取り出しコネクタをかませて分岐でアースを取り、こちらののケーブルの先端にも接続コネクタを取り付けました。
プッシュスイッチのケーブルは赤・黄・黒(アース線)ですが、信号ケーブルとして使用する0.5sqの配線ケーブル は赤・黒のみ。そしてアース線は電源取り出しコネクタ(細線用)をかませているので白になっています。色分けして判別できないので下記のようにタグを貼り付けることで識別できるようにします。
車両 ケーブル色 | タグ | タグ | スイッチ側 ケーブル色 |
アース線(白) | アンテナ切替 アース | アンテナ切替 アース | アース線(黒) |
配線ケーブル(赤) | アンテナ切替 A | アンテナ切替 A | 信号線(赤) |
配線ケーブル(黒) | アンテナ切替 B | アンテナ切替 B | 信号線(黄) |
実際のところ信号線に関しては、どちらを接続しても動作は一緒なのですが、何年か後に見た時に『このケーブル何処に接続するんだっけ?』ということにならないようにタグ付けしました。トラブルや再作業の時に迷わずに配線や接続が出来るというのは忘れっぽい私にとっては、とても大切なこと。
ちなみに付けるタグの色も信号系のテプラは黄色でアース線系のテプラは白を使っています。
アンテナ切替スイッチと配線ケーブルを接続
お互いの配線ケーブルの準備が整ったらケーブルコネクタを接続します。タグに記載されているコネクタ同士を接続するだけなので何も考える必要はありません。
接続が済んだらジャラジャラしないようにマジックテープで一まとめにしておきます。これでステアリング下カバーを元に戻せば、アンテナスイッチ側は完了です。
アンテナコントロールケーブル(ナビ側)作業
次はナビ側の作業に移ります。まずはアンテナコントロールのケーブルを特定します。ケーブルの色は青・白ですが、楽ナビに付属されている電源ケーブルはタグが付いているので色で判別しなくても、すぐに判ります。
このケーブルをニッパで切断。
写真を撮るのを忘れてしまったので、いきなり接続していますが、アンテナコントロールケーブル側と配線ケーブル側の先端に接続コネクタを取り付けて、お互いを接続しただけです。
ただし、接続コネクタは0.5〜0.75sq用の緑のタイプを使用しています。
実際の作業では、アンテナスイッチ側よりもナビ側の接続を最初にしています。この時、ケーブルの識別はケーブルの色で行う予定だったので、2本まとめてタグを貼っています。
ですが、後になってケーブルの色が合わせられないことに気が付き、タグを貼り直しました。最終的には上の写真のように『アンテナA』『アンテナB』として識別できるようにしています。
アンテナ切替スイッチ 動作確認
最後にアンテナの動作確認を行っておきましょう。通常時はスイッチ部分が手前に少し浮いている状態になっています。この状態の時はアンテナコントロールケーブルの信号は遮断されているので、アンテナは収納されています。
ちなみにプッシュスイッチにはLEDが内蔵されていて常時、発光していますが、通常時は 薄暗く点灯しています。
次にプッシュスイッチを押してみます。スイッチを押し込むと遮断されていた信号が接続されてアンテナが上昇します。この際、LEDは少しだけ強く発光します。このLEDの発光の強さについては微妙な感じで、スイッチの切換えで光の色が変わってくれれば判りやすいのですが、ちょっぴり惜しいですね(^^;)
純正風なスイッチで後付け感のないエーモンのプッシュスイッチはお勧めです
何はともわれ、エーモンのプッシュスイッチを追加することで昇降式アンテナが常に伸びたままになってしまう問題を解決することができました。古い車だと加工無しでは取り付けが出来ないという難点もありますが、パッと見は純正のスイッチのようで後付け感が無いのと配線を外に出さずにスイッチを追加出来たことが、とても嬉しいです。
エーモンからはトヨタ・ダイハツ車用だけではなく日産用やホンダ用・スズキ用など各メーカーに合わせたプッシュスイッチが販売されています。もし純正風のスイッチを追加したいと考えている方は是非、使ってみてはいかがでしょうか(^^)
こちらの記事を参考にしてNAロードスターのオートアンテナにスイッチを追加しました。配線悩まずにいけました。ありがとうございます。
石森さん。こんにちは。
私も配線が判らなくて、色々調べて大変だったので、備忘録も兼ねて記事を書きました。
お役に立ててうれしいです