大切なAVIREX B3フライトジャケット(革ジャン)をカビまみれになってしまいました。革ジャンのカビの除去といえばクリーニングが確実ですが結構な金額になってしまいます。スプレーして拭き取るだけで誰でも簡単にカビの除去ができるM・モゥブレイ モールドクリーナについてご紹介します。
大切なAVIREX B3フライトジャケット(革ジャン)がカビまみれに….
みなさん。こんにちは。leon(@leon_sk4_22)です。今まで何度か紹介しているお気に入りのAVIREX B3フライトジャケット。2012年に購入してから毎年、寒い日のお出かけに愛用してきたのですが、昨年の夏にメンテナンスを怠った為にカビの繁殖をゆるしてしまいました orz
大切に着ていた革ジャンだけに、ショックは隠せませんが、今回はカビてしまったB3のメンテナンス方法(カビの除去方法)についてご紹介させていただきます。
B3に繁殖してしまったカビの状態をチェック
まずはカビの状態からチェックしていきましょう。カビはB3の全体に発生していて特に胸から腰にかけて多く繁殖していて見るも無惨な状態です。
部屋の中には目には見えないほど小さな数百個ものカビの胞子が空中を漂っていると言われています。空中を飛んでいるカビ胞子は汚れや湿気のある環境に取り付き成長するらしい。
フライトジャケットに取り付いたカビの状態を見ると着床した後、ジワジワと丸い円のように成長している様子が見てうかがえます。
肘から手首にかけてのアーム部分は着床したカビが重なり合って結合し、一つの巨大なカビ群が形成されてしまいました。
B3のジャケットを裏返して見ると腰辺りにカビが繁殖していますが、表よりは少なそう。
襟を立ててみるとココにもカビの繁殖が確認できます。ここまでカビの繁殖が進んでしまうと上手く落とせるか、ちょっと心配…..
カビが繁殖してしまった原因は日陰干しを怠ったから?
2012年の購入から現在に至るまで綺麗な状態を保ってきましたが、今シーズンにかぎってカビの繁殖をゆるしてしまいました。では何故、カビを繁殖させてしまったのか?
その理由は、梅雨の時期から夏にかけて行っているメンテナンスを怠ってしまったのが原因と思われます。
私のB3のメンテナンス・保管方法は至ってシンプルでシーズン・オフ後に『埃をブラシで払う→ 保湿 → 乾燥(日陰干し)→防虫カバーをかけて保管』という工程になっています。
B3の詳しいメンテナンス方法については下記の記事で詳しくご紹介していますので、興味のある方はどうぞ。
フライトジャケットB3のお手入れ方法はコチラから
ただし、梅雨の時期から夏にかけての湿度の高い時期は月に1回程度の頻度で防虫シートを外して通気性の良い場所で日陰干しをするようにしていました。
例年なら、このルーティーンは欠かさないのですが、2020年の夏は忙しさにかまけて怠ってしまいました(汗)
しかし自己流で何の根拠もなく始めたルーティンでしたが、皮肉にも今回の一件で定期的な日陰干しは絶大な効果をもたらしていたことが浮き彫りになりました。
革ジャン(革製品)をカビさせてしまった場合の除去方法を考えてみる
さて、カビの進行状況を把握したところで、どう対処するかが問題です。一番、最初に考えたのがプロの業者に任せること。ですが、B3のようなムートンジャケットはクリーニング代だけでも1万円くらいが相場でカビの除去に関しては別途、料金がかかるらしい。ここまでカビを繁殖させてしまったB3のクリーニング代となると軽く2万円くらいにはなってしまうかも….
そう考え、とりあえずクリーニングに出す案はスルーすることにしました。
ブラシと水拭きでカビを除去してみる
次に考えたのはブラシでカビを払い、固く絞ったウエスで水拭きしてカビを除去。その後にコロニル シュプリーム クリームデラックスを使ってオイルメンテをしてあげるというもの。
本来、B3に水拭きは厳禁なのですが、私の経験上、固く絞ったウエスで拭き、そのまま放置せず乾燥が進む前にオイルを入れてあげれば、革の表面がそこまで荒れてしまうことはありません。ここら辺に関しては自己流なので、気になる方は真似をしないように(^^;)
そして実験してみた結果はというと見事に失敗に終わりました。
上の写真の四角で囲った部分だけに施工してみましたが、2〜3日もするとカビが現れ始め一週間後には、ご覧の通りカビが再発してしまいました。
革に付着したカビは、根(菌糸)を伸ばして増殖していくそうです。一見、水拭きしてカビを除去できたように見えても、少しでもカビの菌糸が残っていると、そこから、また増殖が始まり育ってしまいます。
要は革表面に付着したカビ菌を完膚なきまで撃退する必要があるということ。
自宅で革ジャンを選択できる『革るん』
次に目を付けたのは革ジャンを丸ごと洗濯できる『革るん』という製品。弱酸性の洗剤を使い革組織を傷めず柔軟性を保ったまま洗濯できるスグレモノ。
でも『革るん』のHPでの『過去にあった洗濯の失敗事例』を読むと生地に穴が空いたり・シワになったり・縮んでしまったりと少なからず失敗事例もあるようです。
そもそもB3は羊の革をクルッと裏返し毛が生えている部分が内側にくるようにしてジャケットとして縫製しています。ジャケットの表面側は普通の革ジャンに比べると非常にデリケートで水に浸しただけで穴が空いてしまったなんて話もあるくらいにひ弱です。
そう考えると不器用な私が施工するには、かなり敷居が高く、リスキーに感じた為、こちらも断念。
B3のカビの除去に私が選んだのは M・モゥブレィ カビ落とし/予防 モールドクリーナ
最終的に私がB3のカビの除去に選んだのはM・モゥブレイ カビ落とし/予防 モールドクリーナです。選んだ理由としては海藻などに含まれている天然成分が使用されていて安心して使用ができること。ベースとなる有機ヨードにはカビの表面を覆っている細胞膜を破壊する高い除菌効果があること。
そして何より施工後には革の表面に防カビ層を形成してカビの繁殖を抑える効果があることです。
またスプレーして拭き取るだけというシンプルな使用方法なので不器用な私でも簡単にカビ落としができると考えました。
プラスしてB3のカビを除去する為に使用するメンテナンス道具を取り揃えました。左から『コロニル 1909 シュプリームプロテクトスプレー』 『M・モゥブレイ カビ落とし/予防 モールドクリーナ』『ウエス』 になります。
写真ではシュプリームプロテクトスプレーは2本用意していますが、実際には1本しか使いません。というより、おそらくは1本中の半分くらいで革ジャケット1着分くらいはカバーできしまうので、あくまで予備として揃えています(^^)
では次項からは実際にカビを除去してみましょう。
M・モゥブレィ モールドクリーナを目立たない場所で使って革の状態を確認
いくら天然成分が使用されているといってもカビ菌を強力に除去するクリーナなので、いきなり施工するのは怖い。その為、まずは目立たない袖の裏側だけクリーニングしてみました。
上の写真はクリーニングから3日が経過した画像です。特に色落ちや変色等の不具合は出ていません。またカビに関してもキレイに除去できているようです。ただ革の表面が乾燥しているのか気持ちカサカサして革の表面が硬くなっているのが気になります。
試しにクリーニングした箇所にシュプリームプロテクトスプレーをかけてみると元の柔らかく弾力のある状態に戻りました。
本来の使用方法としてはカビ菌を減らす為に5〜7日程、日陰干しするようになっています。
でも革の表面が硬化してしまうとヒビが入る可能性も出てくるので、クリーニング後はある程度、乾燥させた時点(クリーニングから数時間)でシュプリームプロテクトスプレーをかけてあげた方が良いような気がします。
クリーニング時にカビ菌が完全に除去しきれていない場合は、数日後にカビが再発してくるかもしれません。その時は、もう一度、クリーニングするということで、改めてカビの除去作業を進めることにしました。
M・モゥブレィ カビ落とし/予防 モールドクリーナ を使ったカビの除去方法
クリーニングの邪魔になるものを取り外す
まずカビを除去する際の服装ですが、除去する際にカビが舞いあがる可能性もあるのでマスク・手袋をしておくと良いでしょう。それではカビの除去作業を行う前に下準備から入っていきます。
AVIREX ベルテッドムートン B3は名前の如く本来のB3には無い革のベルトが手首と腰回りに付いています。このベルトの下もカビが繁殖しているのでクリーニングの際の邪魔にならないように外しておきます。
次に腰のベルトも外します。
袖口にあるジッパーも完全に開いておきます。
襟の裏側のカビも除去する為、カラーを立てておきます。
普段のメンテナンスでもベルトを外していますが、改めて見るとベルト無しで着るのも悪くなさそう(^^)
さあ、準備は整いましたが、いざカビ退治に移っていきましょう。
ウエスにモールドクリーナを塗布してカビを拭き取る
モールドクリーナは本来であれば下記の手順で行っていきます。
ですが、前回の実験でブラシで払うとカビが舞い上がる感じがして喉がいがらっぽくなりました。今回はウエスにモールドスプレーを塗布してクリーニングしながら、拭いていくことにしました。
まずは胸の辺りから攻めていきます。カビが舞い上がらないように、そっと撫でるように拭いていきます。
ある程度の範囲のカビを落とすとウエスは、このように汚れてしまします。汚れた部分は既にカビに汚染されているので、新たに綺麗な場所にモールドスプレーを塗布してドンドン作業を進めていきます。
余談ですが、カビに汚染されたウエスは再利用不可となりますので、すみやかに廃棄するようにしてくださいね。
脇の下などの忘れがちな部分もキッチリ処理します。
当然、襟の裏もクリーニング。
あとは縫い目の奥に入り込んだカビも、しっかり拭き取ります。
最後に縫い目の奥に残っているカビを完膚なきまで撃退する為に直接、モールド スプレーを吹きかけてからウエスで拭き取りました。ちなみに撮影の関係で室内で作業を行っていますが、モールド スプレーは吸い込むと有害の為、屋外か風通しの良い場所を選んで作業するようにしてください。
カビの除去が済んだら数時間ほど放置。その後、コロニル1909シュプリームプロテクトスプレーでオイルを与えてあげて保湿すれば作業完了です。
シュプリームプロテクトスプレーの使用方法については以前にご紹介しているので、こちらをご覧ください。
フライトジャケットB3のお手入れ方法はコチラから
カビの除去作業から一週間が経過 その後の状態をチェック
モールドクリーナでカビを除去してから一週間が経過したのでカビの再発が無いかチェックをしてみます。一見したところカビの再発は無さそう。
胸まわりや二の腕に関しては元々、カビの発生は少なかったですが、こちらも綺麗な状態です。
背中の方も異常は無さそうですね。
着床したカビが重なり合って腕まわり一帯に形成していたカビ群たちも綺麗に除去できているようです。
目を皿のようにして見まわしてみましたがカビの再発はありませんでした。これなら今まで通り問題なく着用できそう(^^)
革ジャンのカビの落とし方 おさらい
B3に付着したカビの除去方法について長々書いてきてしまったので、要点だけをおさえて最後におさらいしておきます。
革ジャンのカビ落としにはM.MOWBRAY MOLD CLEANERがオススメ
カビの発生をゆるしてしまった時はどうなるかと冷や汗ものでしたが、M・モゥブレイ カビ落とし/予防 モールドクリーナを使うことでカビを綺麗に落とし切ることができて安心しました。
スプレーして拭き取るだけなので素人でも簡単ですし、施工後にカビの繁殖を抑えておく効果もあるので、かなりオススメのアイテムといえそうです。
カビの防止策として今後は今回の工程も含めてメンテナンスしていこうと思います(^^)
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AVIREX B3のコーディネートの記事はコチラから
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